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安倍首相は幣原外交を繰り返すのか?

■アメリカ・イギリスと連携しない日本

 中国共産党とアメリカの対立は激化している。だが日本は中立を保ち、アメリカ・イギリスのような内政干渉もしなければ経済制裁も行わない。中立的な立場を保っている。

■幣原外交は日米戦争の遠因

 戦前の中国は騒乱と暴動が連続していた。中国共産党と国民党の内戦が続いており、1927年になると、蒋介石率いる国民党軍が北伐を開始。すると治安が悪化して、現地で生活する外国人が襲われる事態になった。現地で生活する外国人の生命が脅かされたので、当時のアメリカ・イギリスは集団的自衛権を使い、自国民保護を行うことを決意する。

 だが当時の日本は単独行動を採用。これは悪意ではなく無知が原因で、邦人の単独救出を選んだと思われる。更に悪いことに、当時の日本は中国に対して宥和外交で対応した。これは穏便に対応すれば、中国は日本人に手を出さないとの願望から出た発想と推測できる。

 しかし、現実の国際社会は軍事力を背景とした外交のパワーバランスだから、日本の宥和外交は弱腰と認識された。しかも白人世界では、時の強国が参加を求めたら派兵するのがマナー。参加しない国は、火事場泥棒と見なされ敵視される。当時の日本人は、このマナーを知らなかった。

 これで白人世界と日本に壁ができたので、以後は日本人が知らない間に戦争へと向かう引き金になる。当時のアメリカ・イギリスは、「火事場泥棒を行う日本」だと認識し警戒する。

 当時の日本側の中心人物は幣原喜重郎。幣原外交は「寛容と忍耐」だから弱腰外交。実際に、中国に住む日本人の生命財産を保護できなかった。これは軍事力を背景とした外交を行うアメリカ・イギリスとは正反対。手を出せば痛い目に遭うアメリカ・イギリス連合よりも、単独で行動し弱腰の日本であれば手を出しても安心。

 幣原外交で国民を守らないだけではなく、アメリカ・イギリスを怒らせる結果だけを生み出した。アメリカ視点の軍事史百科辞典では、「日米戦争の開始は1937年の盧溝橋事件」としている。アメリカ視点の軍事史百科辞典だから、アメリカが日本に戦争を決意させたのは1927年3月の南京事件が原因と推測できる。そうなると、日米戦争の遠因を作ったのは宥和外交を採用した幣原喜重郎。

■集団的自衛権のルーツ

 集団的自衛権は白人世界で生まれた。A国とB国が戦争している時に、C国が火事場泥棒を行った。外国の戦争を悪用し、利益を奪ったのだ。これにA国とB国は怒った。戦後C国に対して報復。すると怒ったC国も報復。報復合戦が続いたことで白人世界は疲弊。

 これを反省した白人世界は経験則に辿り着いた。時の強国が派兵を求めれば軍隊を派遣し、共に戦うことにした。これは軍隊を派遣することで、「自国は火事場泥棒ではない」ことを示す。これは暗黙の了解となり現在に至っている。これが集団的自衛権のルーツ。

■安倍首相の場合

 今の強国であるアメリカは中国と対立している。だが安倍首相は中立を保っている。これは幣原外交と同じで危険な行為。国際社会は強国の論理で動くから、国際社会に中立はない。イギリスは中国に内戦干渉し、アメリカ陣営を明らかにしている。だが日本は、明らかな内政干渉を行わない。

 国際社会は強国の論理で動く。米中対立が先鋭化すれば、アメリカの方針に合わせるのがマナー。それはイギリスの様に独自の内政干渉で十分。アメリカ・イギリスが中国共産党の香港国内安全法を批判したら、日本も公式に批判すれば良い。これだけで日本は集団的自衛権を示し、火事場泥棒ではないことを示す。さらに幣原外交の失敗を繰り返さないことを意味する。

 国際社会には中立は存在しない。仮に中立を選ぶなら、武装中立を選ぶのみ。世界で武装中立を維持できる国は少数で、実際は敵味方の二者択一。典型な二者択一は、大陸国家と海洋国家。

 国際社会で大陸国家と海洋国家が対立すれば、自国と同じ立場を選ぶのが基本。大陸国家中国と海洋国家アメリカの対立ならば、日本は海洋国家だからアメリカを支持する。実際に海洋国家イギリスはアメリカを支持した。

 「国家や政権に友人はいない。国家戦略における共通の利益があるだけだ」(西欧の諺)

 アメリカとイギリスは一枚岩の関係ではない。イギリスの国家戦略がアメリカと共通したから支持しただけ。だからイギリスは過剰な介入ではなく、中国共産党への内政干渉に止めている。

■安倍首相は明確にすべき

 安倍首相は米中対立で中立を選ぶべきではない。それよりも、日本から中国共産党に対して積極的に内政干渉すべき。中国共産党は毎日尖閣諸島に勢力を伸ばし、日本に圧力を加えている。これは日本が内政干渉しないから安心して勢力を伸ばせるのだ。

 自衛隊を使い軍事力を見せつけて外交するのが基本。さらにチベット・ウイグル・香港・台湾をネタに、中国共産党に内政干渉すべきだ。しないことは幣原外交と同じ弱腰外交。幣原外交で自国民を守れず、死に追いやった歴史を忘れるな。

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