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行政のGW自粛要請に批判殺到、アラート通知はやめてほしい…

 例年のゴールデンウィーク(GW)は、家族で帰省したり、旅行したりと、観光地やレジャー施設などに人が集まりますが、今年は新型コロナウイルス感染の影響でどこも閑散としていて自粛ムードが浸透しているように感じます。しかし、自粛はあくまでも自己判断。法的強制力はなく、いくら駐車場を閉鎖しても、路上駐車をして河川敷や浜辺に集まったり、休業要請に応じていないパチンコ店に集まったりする人もいます。大半は自粛している中、一部の人に注意喚起するために、神奈川県と北海道では緊急速報メールが通知されたのですが、突然鳴り響いたアラート音には批判の声が殺到しました。

神奈川県と北海道で鳴り響いたアラート音

 5月2日午前10時頃、自宅で家事をしていると突然携帯電話から聞き慣れたアラート音が鳴り響きました。コロナによる自粛が開始されてから全国的に小さな地震が起きていたので、このタイミングで大地震でも起こるのかと思いながら、おそるおそる携帯電話の画面を覗いてみました。画面に表示された文面を見て、あまりにも予想とかけ離れていたため、思わず「え?」と声が出てしまいました。一番上に緊急速報メールと太文字で書かれており、その下に以下の文面が記載されていました。

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神奈川県の緊急速報メール

「神奈川県知事 緊急メッセージ GWはがまんのウィークです。
今日から大型連休後半の5連休。ふるさとへの帰省をはじめ、家族や友人と観光やレジャーなどを楽しむ絶好の季節ですが、今年だけは違います。
今は神奈川に来ないでください。今は神奈川から出ないでください。
そして、今はできるだけ家にいてください。
外出自粛の徹底をお願いします。
神奈川県知事 黒岩 裕治(神奈川県)」

 地震を知らせる内容ではなかったので一安心しましたが、自粛している側からするとわざわざ心臓に悪いアラート音を鳴らしてまで送る必要があるのかと疑問に思いました。自粛が言い渡されてから、町の防災無線で、町長や知事から自粛を促す放送がありましたが、それでも河原には週末になると多くの人達がキャンプをしに来ていました。先週からとうとう、町のあらゆる河原や公園の駐車場が閉鎖され、車で入れないようになりました。娘が遊びたい盛りの3歳なので、少しでも外に連れ出そうと出かけたのですが、駐車できないため、結局断念しました。歩いてこられる範囲の人なのか、数組の親子が中で遊んでおり、公園の密集度を下げるために規制をしたのでしょう。

 最近は娘も公園で遊ぶことができないことが分かってきたのか、いつ行っても誰もいない近所の小さな公園に行こうと誘っても、行かないと言って庭で遊ぶことの方が多くなりました。保育園も自粛しており、子供達が一番がまんを強いられています。

 がまんできない一部の大人のために、朝からアラート音を鳴り響かせるというのはいかがなものかと思います。その日も近所の河原を通ったら、駐車場は閉鎖されているのに、路上駐車をして河原でバーベキューを楽しむ人達がいました。緊急速報メールが通達されているはずなのに、それでもバーベキューを続けている人達には、いくら警告しても聞く耳は持ってもらえないでしょう。自粛している人が大半の中、「GWはがまんウィーク」、「今は神奈川に来ないでください。今は神奈川から出ないでください」という文言に神経を逆撫でされた人は少なくなかったのでしょう。また、「地震などの緊急用なのに違う使い方をされては困る」とSNS上では批判が集まり、県への問い合わせも相次いだことを受け、黒岩知事が、「驚かれた方も多かったと思います。驚かせて申し訳ありませんでした」と陳謝しました。

 同日午後4時、北海道でもアラート音と共に緊急速報メールが道民に流されました。SNS上ではメールを流すことを事前に予告していたのですが、知らなかった人も多くいたため、神奈川県同様、批判の声もありました。一方でメールを流したことを称賛する声も多数あり、神奈川とは違う反応が示されたように感じます。以下、北海道民に送信された緊急速報メールの文言です。

「北海道知事 GW緊急メッセージ
 北海道、とりわけ札幌市では新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。道民の皆さんが心を一つにして、ゴールデンウィーク中は『いまできること』をしてください。
 1.札幌市民の皆さんは、とにかく家にいる!
 2.道民の皆さんは、札幌に行かない!
 3.道内外の皆さんは、都道府県の行き来をしない!
 ご協力をお願いいたします。
 北海道知事 鈴木 直道(北海道)」

 神奈川県の文言とはまた異なる注意喚起の文面で、SNS上では2つを比べて、北海道の方が簡潔で分かりやすい、知事の切実さが分かるなどの声も上がっています。

賛否両論の声が上がるSNS

 SNSで神奈川と北海道の緊急速報メールに対して上がっている賛否の声を一部紹介します。

 「なんだよ『がまんウィーク』ってアホなん。こんなん送って来るから緊急性を失うんだよ」

 「どうやら、北海道知事:高評価、神奈川県知事:低評価なんだな。読むと納得。神奈川県が物議を醸しだしているのは【GWはがまんウィーク】が原因だな。『メッセージ』ではなく、避難指示みたいな文面にしたらよいのに」

 「あのアラームと共にきた。あの音と共に。緊急性は伝わるけど、地震とかミサイルとか『今すぐ行動を変えないと命に関わる』もの限定にしないと、狼少年のようになって、次に『それ』が来た時、また『どうでもいいやつか』って見てもらえなくなる。既に自粛して家にいる人が大半だから」

 「朝のアレ、本気で怒ってます。あの音は瞬時にとるべき行動をとる合図の音なので、速報は使い分けてくれ」

 「緊急速報メールの音で心臓バクバク…。地震思い出すからやめて…」

 「ちょっとびっくりしたけど、鈴木知事頑張ってるなあと思った。うん、わかった。まだあなたの言うことは聞くから、マジで補償の方も早くしてください。お願いします」

 「緊急速報メールって基地局で判断して送ってるものだから他県から来てる人とか近くにいる人にも送られる。『来ないでください』は適切だと思う」

 「今朝の緊急速報でイラっとした人は、きっとちゃんと自粛している人なんだと思います。黒岩知事がメッセージを届けたかったのは、こんな時でも、海やらキャンプ場、県外へ行こうと、車とか、電車で移動していた人に向けたものだったのでは?と予想しております」

 「神奈川県で配信されブーイングをあげている人もいるけど、使い方としては間違えていない。緊急速報メールが送られてくるぐらいの事態だととらえたほうがいい」

 SNSでの批判の声を受け止めたのか、北海道は4日、政府から発表された緊急事態宣言の延長についても、緊急速報メールを活用する予定でいたのですが、その他の方法で伝えることにし、メールを配信しないことにしたと発表がありました。自然災害やミサイルなどによる緊急性の避難や警告というイメージの強いアラート音で知らせないといけないほど、切迫した状態なので、自粛を徹底してほしいということなのでしょうが、やはりアラート音は心臓に悪いです。「タンタンタターン~♪」というあの音がどうしても恐怖と結びついており、自粛を促す必要性は理解できるのですが、アラート音のない普通の一斉メールや、防災無線などでも良かったのではないでしょうか。

 緊急事態宣言が延長された今、5月いっぱいはまた自粛ムードを続けていくしかないと腹をくくりながら、1日も早く終息してほしいと願うばかりです。

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