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緊急事態全国に、オールジャパンで国難克服を

 安倍晋三首相は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、緊急事態宣言の発令地域を全国47都道府県に拡大した。

 先に東京など7都府県を対象に発令されたが、地方での感染急増を受けての措置だ。期間は5月6日まで。国難を克服するためのオールジャパンの構えができた。

13都道府県を「特定警戒」

 また7都府県と合わせて、北海道や愛知県、石川県など6道府県は、拡大防止策を重点的に行う必要がある「特定警戒都道府県」とし、各知事に施設の使用制限の要請などを行うよう求めている。これらの地域では、累計感染者数が100人以上に上り、10日未満の短期間で倍増している。

 対象地域を拡大したのは、5月の大型連休に都市部から、あるいは県境をまたいで人が移動する可能性が高まるためだ。これまでにも都市部の若者が帰省して感染が広がったケースがあり、東京や大阪などの都市部では「コロナ疎開」という現象も見られる。

 いま一つは、重症化する可能性の高い高齢者が多く住む地方で感染が拡大すれば、医療崩壊を招きかねないという危機感からだ。

 現在の全国的な感染拡大は、3月の連休での人出が原因との指摘がある。首相は「感染者が多い都市部から地方へ人の流れが生まれるようなことは絶対に避けなければならない最も恐れる事態である。全国的かつ急速な蔓延(まんえん)を確実に引き起こすことになる」と強調した。

 宣言の発令によって、全国の知事は、住民の外出自粛や学校などの施設の使用制限、イベントの開催中止などの要請・指示を法的な根拠をもって行うことができる。

 もちろん、岩手県では感染者がゼロであるように、47都道府県の感染状況は一様ではない。また、感染拡大阻止と経済活動維持の両立という難しい課題もある。

 特定警戒以外の34県については、基本的対処方針の中で「経済社会に与える影響等を踏まえ、知事がその実施について判断を行う」としている。休業要請などは知事の判断に委ねられることになるが、それぞれの実情にあった対応が求められる。

 感染拡大を阻止するには、人と人の接触を最低7割、極力8割減らし、密閉、密集、密接の「3密」を避けるべきであることは、地方も都市部も変わらない。緊急事態宣言は、強制力を持つものではなく、いわゆる都市封鎖(ロックダウン)を行うものではない。

 ロックダウンを続ける欧州の国などから見れば緩やかで、これで大丈夫なのかと危ぶむ声も聞かれる。日本は法的な限界を持つ以上、その文化や国民性を生かして、感染拡大を阻止しなければならない。

国民一丸で戦い抜こう

 首相は「どうか、外出を控えてほしい。できる限り人との接触を避けてほしい。そのことが医療現場を守り、多くの命を守ることになる」と改めて訴えた。

 日本人の絆の強さを武器に国民一人一人が危機感を共有し、一丸となって戦い抜いていくことが求められている。

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