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日本の政治家は安全保障を理解していない

■外交と配備

 韓国海軍艦艇が海上自衛隊哨戒機に対して火器管制レーダー波を照射した。だが日本の政治家は韓国に対して追求しない。追求よりも沈静化を優先した。さらに岩屋防衛大臣は韓国との交流を優先するという。

 イージス・アショアの配備でも問題が発覚。配備する場所の選定で現地調査を行っていないことが明らかになった。イージス・アショアの配備は国防として必要だが、意味を知らない選定であることを明らかにした。

■安全保障の基本

 国家の安全保障を簡単に説明すれば、知らない政治家への知識となる。さらに選挙権を持つ者は政治家を選ぶ基準として使える。

国家の安全保障
1:国家の尊厳と独立が外交によって解決できない時は、軍事力を用いて国家の尊厳と独立を維持する。
2:国際社会に参加して国家の信頼を得ることで安全保障の環境を整備する。
3:軍事力を背景とした外交を目的として実行する。

 国家が国民に人権を与えており、国家が消滅すれば国民は無人権になる。だから国家は国民を無人権にしないために軍隊を用いて戦争する。政治家と軍人で共通しているのは、「国家が消滅しないために戦う」こと。

共通目的:国家が消滅しないために戦う。

政治論:全国土を護る。
軍事論:防衛の優先順位を決める(防衛の最優先は重要な軍事基地)。

 政治家と軍人は政治論と軍事論で異なる。政治家は国家主権である国土を護るので、全ての国土を護ることを前提とする。軍人は防衛として必要な軍事基地を優先し、国防に適した作戦を行う。

 国際社会は集団的自衛権を前提としている。日本が自衛隊を海外派遣することは、「日本は今の平和を認める」ことを意味します。今の平和を認めるから各国は軍隊を海外派遣して国際貢献しています。だから自衛隊を海外派遣することで信頼が得られるのです。

■防衛整備

 防衛整備は基本型・脅威対応型・装飾型に3区分できます。戦争に強い国は戦闘ドクトリンを定め、兵器開発・購入・訓練を行います。戦闘ドクトリンとは軍隊の得意技。戦争に強い国ほど戦闘ドクトリンを研究開発し、有利に戦える兵器開発と運用を行います。

 戦闘ドクトリンの典型は、第2次世界大戦でヨーロッパを席巻したドイツ軍の電撃戦。次にアメリカのエアー・ランド・バトルドクトリン。これらは戦場を想定し、想定に適した兵器開発・購入・運用を行った。

国家が行う防衛力整備の区分
基本型  :戦闘ドクトリンに基づいて整備。
脅威対抗型:脅威に対抗するように整備。
装飾型  :独立国家の体裁を整えるように整備(軍事大国の属国として存続)。

 政治家に安全保障の理解がない国は、脅威対応型か装飾型の防衛力整備を行う傾向がある。日本の防衛力整備は、明治時代から脅威対応型。明治政府は白人世界を手本としたが、自然科学は理解できても社会科学の分野である戦闘ドクトリンは理解できなかった。

 その結果、日本の政治家・軍人は脅威対応型で防衛力整備に邁進。明治政府が日本の悪しき伝統を作ってしまった。このため明治政府の罪は重い。

 第2次世界大戦後からは、日本の政治家はさらに悪化。日本の国防は軽視され装飾型になった。日本が独立国家であることを示すだけが目的となり、見た目の国防はするが実質的な国防ではない。

 この典型は宮古島への地対艦ミサイル部隊配備だ。宮古島に地対艦ミサイル部隊を配備すると地元住民から反発された。反対派は「弾薬の備蓄を聞いていない」と反発。反対派の意見を採用し、予備弾薬を島外に置くことを決定。

 予備弾薬のない地対艦ミサイルなど飾り。戦闘継続など出来ないから、宮古島の防衛・国土の防衛すら飾りになる。これを平然と行えるのが日本の政治家。日本の多くの政治家は、安全保障を理解しない者が多い証だ。

■軍政と軍令

 日本は政治家が国防方針と日本が想定する戦場を知らない。これは政治家が軍政と軍令の区分ができていない証。

軍政:宣戦布告・停戦・休戦・自衛隊に戦争の政治目的を付与する。
軍令:自衛隊の組織と運用は経験則に従い原則として自由。

軍政:法の枠内の話。
軍令:憲法・法律などの法外の話。

国防大臣:軍政の補佐。
参謀総長:軍政に適した作戦戦力・作戦期間・戦域設定としての軍令の補佐。

 政治家は軍政権を持つから、自衛隊に宣戦布告・停戦・休戦などの政治目的を付与する。国防大臣は首相に対して軍政の補佐を行う。参謀総長は首相に軍政に適した作戦戦力・作戦期間・戦域設定としての軍令の補佐を行う。これが国際社会の基準。

■防衛整備

 日本は海洋国家だから、国防方針と想定する戦場が定まる。この国防方針の手順を紹介したい。

国防方針   :領土・領海・領空を戦場にしない(戦場は国境から国防線の緩衝地帯)
海洋国家の戦場:大陸の港の背中(海岸から内陸まで200kmが侵攻限界)

国防方針の手順
1:国防の基本方針で防衛の目標を定める。
2:どのように守るかの「戦略」を立てる。
3:仮想敵国に対する「防衛戦争計画」と「有事動員計画」を作成するとともに、予期しない脅威の発生に対応する「不測事態対処計画」を備えておく。
4:防衛戦争の危険が発生しないように、国際社会と協力する「関与の戦略」を立てる。
5:戦闘ドクトリンを研究開発し、それを演練する常備軍を編制する。そして、防衛戦争計画と動員計画の発動に備えた「平時体制」を整備する。
6:防衛インフラストラクチャーを強化するため、基地を戦略的に展開・整備する。
出典 松村劭(陸将補 故人)

 この基準から見れば、日本の専守防衛は名ばかり。実際は国防放棄であり、国土も国民も護らない見せかけの国防。だからイージス・アショアと基地配備などは見た目重視なのだ。

■自民党は知っている

 これらの知識は他界された松村劭(まつむら つとむ)氏のもの。生前の松村氏は戦略の専門家だと自民党の政治家に知られていた。そして当時の自民党の政治家は何度も松村氏を呼んで話を聞いている。

 ところが何度も話を聞いても理解できていない。何故なら、今から20から30年も経過しているからだ。理解できないから安全保障は見せかけになる。有権者がコラムの知識を知ることは有益。政治家が理解できないことを有権者が理解すれば、日本の必要な政治家を選ぶ基準にできる。だから有益なのだ。

 このコラムで自民党が独裁でもないし軍拡路線でもないことを証明している。このコラムは、自民党は国防放棄集団であることを証明している。これは国民を護らないことを意味している。実際に北朝鮮に拉致された国民を救出しないではないか。

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