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衆参憲法審査会、改憲発議に向け議論を進めよ

 安倍晋三首相は今臨時国会の所信表明演説で憲法審査会において憲法改正案をまとめるように要望したが、野党側は同審査会の開会に応じる姿勢を見せていない。

 改憲の是非は国民が判断することであり、改憲発議を阻む野党など一部の国会勢力によって審議が進まないのは本末転倒である。

開会に応じない野党

 安倍首相は「憲法審査会において、政党が具体的な改正案を示すことで、国民の理解を深める努力を重ねていく」中で、与野党を超え幅広い合意が得られることを期待した。しかし、戦後70年以上経(た)つ今日に至っても改憲をめぐる議論は平行線で、反対する野党各党は強硬姿勢を強めている。

 既に改憲手続きの法整備がなされ、衆参の憲法審査会をはじめ国会で手続きを踏めば、改憲発議をして国民投票を行うことは可能だ。だからこそ、改憲に反対する野党勢力は憲法審査会で審議が進めば改憲案が策定されるとみて、同審査会の開会に応じないのだ。

 各党には固有の理念や綱領・基本政策がある。憲法9条改正反対を戦後長らく標榜(ひようぼう)し続けた共産党、旧社会党の後身の社民党、旧社会党から派生した旧民主党の流れを汲(く)む立憲民主党、国民民主党、自由党などの野党と与党・自民党が改憲案で合意を得るのは困難であろう。

 既に共産党が提唱する野党共闘にこれらの野党は選挙協力を目当てに参画しており、現憲法公布日の3日にも国会前で行われた改憲反対集会に加わった。自民党の9条改正案として有力な自衛隊明記にも反対している。国会でも歩調を合わせており、憲法審査会をも開店休業状態にする構えだ。

 むしろ、国会で3分の2の賛成を得て改憲発議を行い得るのであれば、与党はじめ改憲の必要に理解を示す日本維新の会などの野党が、国民のために改憲案の策定作業を進め、その是非を国民に問う国民投票の実現に結束して当たるほかない。国会はその機会、国民投票の権利を奪うべきではない。

 これまで改憲案を発表した実績があるのは自民党だけだが、日本維新の会なども率先して提示してほしい。自民党も党憲法改正推進本部での取りまとめを急ぐべきだ。

 一方、立憲民主党の枝野幸男代表は首相所信表明に対する代表質問で「憲法の本質は、国民の生活を守るため、国家権力を縛ることにある」と述べた。が、かつて政府が、国民を守る自衛力さえ保持できないと解釈したことのある9条に矛盾を感じないのだろうか。

 自衛隊は中国の警察当局のように人権派弁護士を拘束したり、宗教を弾圧したりはしない。むしろ災害派遣で被災した国民を救出する功績は非常に大きく、国民生活に不可分の領土・領空・領海の守りに欠かせない。

共産との共闘をやめよ

 かつて民主党は自民、公明などの与党と有事法制を成立させることで、現実的な政党として存在感を示した。立憲民主党は共産党との共闘を離れて、改憲で与党と未来の青写真を描くべきではないのか。

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