«
»

県民栄誉賞は「スポーツの政治利用」?

 韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪もあとわずか。フィギュアスケート男子で、2大会連続の金メダルを獲得した羽生結弦選手、スピードスケートで日本女子初の金メダルを獲得した小平奈緒選手への国民栄誉賞授与を求める声が高まり、安倍首相としても前向きな考えらしい。

 アンチ安倍勢力は「スポーツを政治利用するな」と批判しているが、今回の五輪ほど政治利用されたものもない。文在寅韓国大統領による「政治利用」、最後の最後に割り込んできた北朝鮮による「政治利用」。スポーツの祭典が前半は国際政治の駆け引きの方が目立っていた。羽生・小平両選手への国民栄誉賞授与話など、これらをみれば「政治利用」と呼ぶ欠片すらない。

 さて、「スポーツの政治利用」だが、この言葉は沖縄県の翁長雄志知事には当てはまりそうだ。

 翁長氏は20日、記者会見で、世界ボクシング評議会(WBC)フライ級の王者の比嘉大吾選手(浦添市出身)と、比嘉選手の師匠である具志堅用高さん(石垣市出身)の2人に県民栄誉賞を授与すると発表した。

 比嘉選手は3度目の防衛戦を4月15日に横浜市内で予定しているため、県は授与式の日時を調整しているというが、翁長知事は、「できれば防衛戦の前にお渡ししたい」と話した。連続KO記録、防衛記録を伸ばしている途中に授与することについて、「まだ早いのではないか」という批判も出ている。

具志堅用高さん

石垣港にある具志堅用高さんの銅像

 一方、具志堅さんは日本国民の誰もが知るレジェンドだ。世界ボクシング協会(WBA)ジュニアフライ級の元王者で、13回連続防衛という日本記録を持つ。授賞についてほぼ異論はない。

 ただし、具志堅さんは石垣市出身。現在、同市では激しい市長選が始まっている。自衛隊配備が焦点となっているが、翁長知事が具志堅さんに栄誉賞を授与すれば、知事の「オール沖縄」が推す候補が有利になるのでは、という指摘も出ている。

 それに現役の比嘉選手も気の毒だ。試合を控えているのに、こんな“政治”に巻き込まれしまったからだ。試合は4月、だが市長選は3月11日。だから翁長知事は早く授与したいという。これをみれば「政治利用」の意図は見え見えだ。

 石垣港へ行くと具志堅さんの銅像が建っている。もともと“石垣のレジェンド”なのだ。銅像の具志堅さんは「E-TAXで確定申告」と書かれたタスキをかけている。「スポーツを納税利用するな!」と思う人はまさか、いないとは思う。

(石垣市・豊田 剛)

6

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。