ワシントン・タイムズ・ジャパン
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朝日の指摘通り、美謝川変更の権限は名護市長にある。しかし、大した問題ではない。

 安倍政権は総力を挙げて渡具知候補を上げて応援している。安倍政権として渡具知候補を当選させたい理由は名護市長には辺野古飛行場建設を邪魔することができる権限がまだあるからだ。そのことを朝日新聞が指摘した。

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 名護市辺野古で進む米軍普天間飛行場の移設工事では、国が今後、名護市長の「同意」を得なければならない工事や作業がある。

 市によると、移設工事に関係する市長の権限は主に四つある。中でも国が避けて通れないのは、埋め立て予定区域に注ぎ込んでいる美謝(みじゃ)川の流路変更だ。

 美謝川は辺野古ダムや米軍キャンプ・シュワブ内を通って大浦湾に流れ込む。埋め立てで河口がふさがれるため、流路を変えなければならない。

 川は国の管理だが、中流域にある辺野古ダムと水道施設は市の管理で、一帯の流域も市が管理する。市の条例は、流路変更には市との「協議」が必要としている。担当者は「協議というのは市の同意が必要ということ。工事を強行すれば訴訟問題になる」。

 沖縄防衛局は2014年、市の同意を得られないと考え、市の管理域より下流から流路を変えるよう、埋め立て計画の変更を県に申請した。だが、1キロ以上にわたり地下を流れることになり、県が環境への影響の懸念を示したため、防衛局は申請を取り下げた。

        「朝日新聞」
 朝日新聞の指摘している通り、政府としては辺野古飛行場の北側に移設したいが、移設するには名護市長の承諾が必要である。名護市長の承諾がなければ移設することができない。しかし、それで辺野古飛行場建設がストップするかと言えばそうではない。那覇市のガーブ川のように地下を通すようにすればいい。美謝川は滑走路の下ではないから工事は難しくないはずだ。

 2015年に出版した「捻じ曲げられた辺野古の真実」で美謝川について書いてある。

「捻じ曲げられた辺野古の真実」
大浦湾の藻が繁茂している原因
 キャンプシュワブ内を流れている美謝川の白黒写真である。川は見えない。美謝川は左上の辺野古ダムから国道339号線の下を抜け、緑の木々の中を流れている。山の自然の水がそのまま海に流れ出ているのが美謝川である、
埋め立て反対派グループの報告である。
「特にキャンプ・シュワブ大浦湾側、つまり普天間代替飛行場移設事業による直接の埋め立て地の中が最も多くジュゴンに利用されている」
グループはキャンプシュワブ側に藻が最も多く生えていると報告している。だから、埋め立てるとジュゴンに多大な被害を与えると主張していて辺野古埋め立てに反対している。グループはキャンプシュワブ側に藻が繁茂している原因は報告していない。原因を報告するのは彼らにとって不都合であるからだ。
藻が繁茂している場所はキャンプシュワブを流れている美謝川河口付近である。つまり藻が繁茂している原因は美謝川にある。
美謝川は畑の赤土や生活排水に汚染されないでキャンプシュワブの山の豊富な養分をそのまま大浦湾河口に運んでいる。それが藻が繁茂している原因である。大浦湾には二見川、大浦川、汀間川が流れ出ているが、川沿いには人家や畑があり生活排水や赤土が川に流れ込み、川はそれらを大浦湾に運んでいる。人家は少なく、畑の規模も小さいので大浦湾の汚染度は低いが、三つの川が大浦湾を汚染しているのは確実である。美謝川だけが汚染されないで山の栄養豊富な水を大浦湾に供給しているのである。

 美謝川は飛行場建設予定内を流れているし、河口も埋め立て予定地に入っている。河口は北の方に移す予定である。防衛局は飛行場の地下を通る設計をしている。およそ1キロメートル以上の川になる。国としては辺野古ダムから新美謝川河口までまっすぐにして半分の距離にしようとしているが、それには稲嶺市長の許可が必要である。辺野古移設反対の稲嶺市長は変更を拒否すると発言した。もし、稲嶺市長が拒否するのであれば、稲嶺市長には大浦湾の自然を守ろうという考えがないということだ。

「捻じ曲げられた辺野古の真実」
変更しなければ1キロ近くは闇の美謝川になり生物が棲めない川になってしまうと専門家は忠告している。稲嶺氏が当選し、美謝川の変更に反対すれば名護市民、県民はどう思うだろうか。稲嶺市長への批判が高まるだろう。変更拒否を貫けば、リコール問題まで発展する可能性もある。それは共産党、社民党などの左翼勢力や翁長知事勢力の不支持に発展するだろう。

もし、稲嶺氏が当選すれば、政府は急いで美謝川変更を防衛局に提出させるべきだ。そして、マスコミや県民に美謝川論争を起こさせればいい。
大浦湾の自然を守るには変更したほうがいい。変更させないのは大浦湾の自然を守るより辺野古飛行場建設阻止を優先させていることが明らかになる。
美謝川変更申請で追い詰められるのは、安倍政権ではない。稲嶺名護市長、翁長知事である。
美謝川変更が県民の支持を失うと思えば辺野古移設反対派の中に美謝川変更を認めるのも出てくるだろう。分裂が起こり辺野古移設反対派の勢力は衰退する可能性が高い。
そんなことを考えているから稲嶺市長再選でもいいと思っている。稲嶺市長が再選されたほうがおもしろくなりそうだ。誰が当選しても反対派勢力が衰弱していくのは間違いない、

名護市長選で過熱しているのは全国のマスコミであるようだ。「辺野古新基地建設が最大の争点となる」と思い込んでいるマスコは、名護市長選告示の28日には全国紙各紙が告示後すぐにウェブ速報を出したし、両候補の出発式の様子は全国ニュースでも報じられた。特に辺野古区には県内外の報道陣が殺到して「区民よりマスコミが多い」いう声も聞かれたくらいである。マスコミ報道は今がピークであるが、政治的ピークは、2006年から2010年であった。
2006年島袋名護市長が滑走路2本案(V字形案)で政府と合意。
2008年仲井眞知事が埋め立て合意。
2010年菅直人首相が辺野古移設を決定。

2014年に仲井眞県知事が辺野古埋め立てを承認をしたが、これは公有水面埋立法の法的な問題であって政治的な問題ではなかった。

辺野古移設問題はピークはとっくに過ぎて終焉に向かっている。


「沖縄に内なる民主主義はあるか」より転載
http://hijai.ti-da.net/

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