ワシントン・タイムズ・ジャパン

灼熱の荒れ地で襲撃されるメキシコの不法移民

映画「ノー・エスケープ 自由への国境」

灼熱の荒れ地で襲撃されるメキシコの不法移民

追われるアデラ(左、アロンドラ・イダルゴ)とモイセス(ガエル・ガルシア・ベルナル)=©2016 STX Financing,LLC.All Rights Reserved.

 舞台は米国とメキシコの間にある砂漠地帯。乾燥した灼熱の荒れ地で、砂漠と岩山が入交じり、岩山には灌木(かんぼく)がまばらに生えているだけ。ノー・エスケープとは逃げ場のない荒れ地のことだ。

 小型トラックに乗ったメキシコ人のグループが米国を目指していく。貧しく治安の悪い母国を脱出して、自由の国に行こうというのだ。この不法入国者たちは気持ちを「出エジプト記」の言葉で表現する。

 トラックが故障。彼らは下りて、徒歩で砂漠を越え、有刺鉄線でできた国境を渡る。警戒しつつ進んでゆくが、歩みの遅い者たちが離れていく。すると突然、銃弾が襲い、先のグループが次々殺される。襲撃者の正体は不明だ。

 モイセスとアデラら後続者たちも見つかって、追撃される。彼らは武器を持たず、通信手段もなく、水も乏しく、岩山へ身を隠すように逃げていく。襲撃者はトラックを運転し、猟犬をつれて、確実に迫っていく。

 緊張感に満ちたサスペンス・サバイバル映画。会話は最小限で、追うものと追われるものとが、大自然の中で熾烈(しれつ)なドラマを繰り広げる。

 モイセスをメキシコを代表するスター、ガエル・ガルシア・ベルナルが演じ、不法移民を追い詰める白人サムをジェフリー・ディーン・モーガンが演じている。過酷な自然を背景に強烈な存在感を示す二人だ。監督はホナス・キュアロン。

 ロケはメキシコのバハ・カルフォルニア・スル州で行われ、国境の舞台をリアルに描写している。5月5日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー。(岳)

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