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大分でも観光に影響長引き、キャンセル相次ぐ

集客に工夫凝らすが、余震が続き宣伝ためらう

大分でも観光に影響長引き、キャンセル相次ぐ

九重連山の山荘近くで、咲き始めたミヤマキリシマの花=17日午後、大分県竹田市(法華院温泉山荘提供)

 熊本県を中心とする地震の発生から1カ月余り。最大震度6弱を観測した大分県では、人気の観光地・湯布院がある由布市で多数の住宅に被害が出たが、直接の被害が少なかった地域でも観光への影響が続いている。キャンセルが相次いだホテルなどは集客に工夫を凝らすが、余震が続き、大々的に宣伝することへのためらいもある。

 大分県別府市。温泉街を一望できる露天風呂が人気の「杉乃井ホテル」(641室)は昨年度、稼働率100%だった。地震後は海外や関東、関西の団体客からキャンセルが相次ぎ、稼働率は一時20%まで落ち込んだ。

 県外の観光客の警戒心が消えるには時間がかかる。ホテルは週末の家族客向けに子供料金を無料にし、県内や近県のお客の誘致に力を入れた。稼働率は6割まで回復したが、佐々木耕一総支配人は「割引だけでは長続きしない」と話す。夏休みまでイベントを切れ目なく打ち出す方針で、「商品力を上げ、魅力的な場所であり続ける」と意気込む。

 大分県西部の九重連山。ミヤマキリシマが山頂をピンクに染める6月初旬には毎年多くの登山客が訪れる。20の個室と大部屋で最大約200人を収容できる「法華院温泉山荘」(竹田市)は、夏の予約分を含めキャンセルが1200人を超えた。

 弘蔵岳久オーナーは「宿舎や温泉に被害はない。今年のミヤマキリシマは花つきが良いし、ぜひ来てほしい」と話しつつ、「被害の大きい阿蘇や湯布院に近く宣伝しづらい。余震がないとも限らず、安全ですと言えない」と悩む。

 県によると、大型連休中の主な観光施設の入場者数は前年の53%。日銀大分支店は4~12月の県内観光消費額を前年比116億円減と試算する。

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