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被爆3世の聖火ランナー「平和を考える契機に」

長崎県五島市を走る「高校生平和大使」の山口雪乃さん

被爆3世の聖火ランナー「平和を考える契機に」

聖火ランナーを務めた山口雪乃さん=8日午後、長崎県五島市(代表撮影・時事)

 国内外で被爆の実相と核兵器の廃絶を訴える「高校生平和大使」として2019年、ノルウェーを訪れた被爆3世の大学生、山口雪乃さん(18)が8日、東京五輪の聖火ランナーとして長崎県五島市を走った。被爆者の声を次世代に伝える活動を続ける山口さんは、「平和について考えるきっかけにしてもらいたい」と思い、聖火をつないだ。

 祖父母が被爆した山口さんは、長崎で生まれ育った。「被爆3世」を強く意識したのは中学3年の時。それまで当たり前のように平和教育を受けてきたが、県外に住む同世代の若者と話す中で、原爆についてほとんど知られていないことに衝撃を受けた。それを契機に、小中学校で毎年聞いてきた被爆者の体験を「つないでいかないといけない」と考えるようになった。

 核兵器や平和について伝えるため、高校では「平和学習部」に所属し、核廃絶を求める署名運動などを3年間続けた。高校生平和大使に公募で選ばれ、ノルウェー・オスロのノーベル委員会を訪問。現地の若者らに核廃絶や平和の尊さを訴えた。

 活動を紹介するとき、大切にしているのは相手と「対話」すること。「お互いを受け入れながら対話し、平和について考える時間を持ってもらうことが第一歩になる」と話す。

 聖火リレーには、「希望の道を、つなごう」というコンセプトに共感し応募した。「数少ない被爆者の声を私たちがつないでいく。平和活動をする若者が多くいることを知ってほしい」と願い走った。

 沿道から多くの声援を受け、笑顔で走り抜いた山口さんは「頂いた応援の声を、自分なりの平和活動でお返ししていきたい」と決意を語った。

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