ワシントン・タイムズ・ジャパン

官民連携でファッションの環境負荷を減らせ

石油産業に次ぐ環境汚染要因、廃棄・CO2ゼロを目指す

官民連携でファッションの環境負荷を減らせ

国内アパレル企業などの代表者とオンラインで意見交換する小泉進次郎環境相(右)=4月21日、環境省(時事)

官民連携でファッションの環境負荷を減らせ

ファッション産業と環境負荷(時事)

 私たちが毎日身に着けるさまざまな衣服は、原料調達から製造、輸送、廃棄に至るまで多量の二酸化炭素(CO2)を排出し、水を消費する。このためファッション産業は石油産業に次ぎ、世界で2番目の環境汚染要因と指摘される。こうした課題に対応しようと、日本の業界が企業連合を設立。環境省も協力し、循環利用による衣服の廃棄ゼロや、2050年までのCO2排出ゼロを目指した取り組みを進める。

 環境省の調査によると、20年に国内に供給された衣類は81・9万トン。一方、家庭や企業が手放す衣服や制服は78・7万トンで、うち51・2万トンは廃棄され、再使用されたのは15・4万トン、リサイクルされたのは12・3万トンにとどまった。

 国内に供給される衣類の製造から廃棄までに排出されるCO2は9500万トンに上り、世界のファッション産業の排出量の4・5%に当たる。綿花栽培や染色などに使う水も83・8億立方メートルと、世界のファッション産業が消費する水の9・0%を占める。日本の衣類のほとんどは海外から輸入されるため、わが国のファッション産業は他国の環境負荷の上に成り立っていると言える。

 「海外の多くの資源と環境負荷によって私たちのファッションが支えられている。『大量生産・大量消費・大量廃棄』から『適量生産・適量購入・循環利用』への転換が重要だ」。小泉進次郎環境相は4月21日、アシックスやアダストリア、伊藤忠商事など国内アパレル、繊維企業11社の代表と開いたオンライン意見交換会で強調した。

 これらの企業などは夏頃にも「ファッションと環境に関する企業コンソーシアム(仮称)」を設立。再使用やリサイクルを進めるため共同で古着を回収する仕組みをつくるほか、衣服の生産、販売の過程で出されるCO2を「見える化」する統一的な手法を検討。国への政策提言も行う。

 環境省も他省庁と協力して、企業連合の取り組みを支援。古着の回収やリサイクル、衣服の生産販売に伴うCO2排出量の算出などに関するモデル事業を検討する。担当者は「服に関する取り組みを通じて、環境や地球温暖化問題について考えるきっかけとしてほしい」と呼び掛けている。

1

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。