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「救われた」100通超える相次ぐ励ましの手紙

緊急事態宣言から1年、「自粛警察」標的の駄菓子店

「救われた」100通超える相次ぐ励ましの手紙

店のマスコットキャラクターのカッパの帽子をかぶり、駄菓子店「まぼろし堂」に届いた励ましの手紙を読む村山保子さん=6日午後、千葉県八千代市(時事)

 新型コロナウイルス感染拡大による昨年4月の緊急事態宣言発令から7日で1年。宣言中は政府の要請に従わない人や店を攻撃する「自粛警察」という言葉が話題となった。千葉県八千代市の駄菓子店「まぼろし堂」は誤解から標的にされた店舗の一つ。当時恐怖を感じたという店主の村山保子さん(75)は、100通を超える励ましの手紙に「救われた」と振り返る。

 「コドモアツメルナ。オミセシメロ」。感染拡大を受け、自主休業していた昨年4月下旬、店の門扉にカタカナで書かれた紙が貼り付けられた。「とても怖かった」。定規を使ったような角張った赤い文字で書かれた言葉に、村山さんは強い不安を覚えたという。

 「もうお店はやめよう」。心が折れかけた村山さんに同5月、1通の手紙が届いた。「頑張ってください。いつか遊びに行くから」。差出人は貼り紙の件をニュースで知ったという子供だった。

 手紙はその後も全国から続々と届いた。「体に気を付けて頑張って」「貼り紙に負けるな」。かつて常連だった男子高校生は自主的に店の周辺をパトロールしてくれた。数々の応援に背中を押され、村山さんは「駄菓子店は私がやらなきゃいけない仕事」と思い直したという。

 昨年8月、人気スナック菓子を詰め合わせた「駄菓子弁当」の販売を屋外で始めたが、感染拡大への懸念から店舗の通常営業は再開のめどが立っていない。

 いまは鳴りを潜めたように見える「自粛警察」とは何だったのか。村山さんは「人々の間に(自粛のいら立ちを)ぶつける場所がなかったのではないか。今は我慢しようという気持ちが生まれたと思いたい」と話している。

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