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那覇市の「孔子廟」敷地提供で大法廷弁論

憲法の政教分離原則に違反するか、最高裁で憲法判断が示される

那覇市の「孔子廟」敷地提供で大法廷弁論

憲法の政教分離原則に反するかが争われた那覇市の松山公園内の孔子廟=同市、2020年10月(時事)

那覇市の「孔子廟」敷地提供で大法廷弁論

閉廷後、記者会見をする原告代理人の徳永信一弁護士(写真右)=20日、東京都千代田区(川瀬裕也撮影)

 那覇市が管理する公園の敷地を、儒教の祖を祀(まつ)る「久米至聖廟(孔子廟)」として特定団体に無償提供したことが、憲法の政教分離原則に違反するかが争われた住民訴訟の上告審弁論が20日、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)であった。判決期日は後日指定されるが、年度内に憲法判断が示される見通し。

 弁論で原告の「住みよい那覇市をつくる会」代表・金城テル氏(92)側は、宗教的性格の濃厚な施設に、公園の広大な敷地を提供するのは特定宗教の援助に当たり、政教分離原則に反すると主張した。緊急事態宣言の影響で金城氏は出席しなかったが、「孔子廟は宗教だ。沖縄の習俗ではなく、一般市民にとってなじみがない」とする意見が読み上げられた。

 那覇市側は「儒教は学問だ。孔子廟も沖縄の歴史や文化を伝える施設で、宗教性を有するとは捉えられていない」と反論した。

 那覇市は2014年、社団法人の申請に基づき、市が管理する松山公園内への孔子廟の設置を許可。教養施設に当たるとして土地使用料も全額免除した。

 一審那覇地裁は、孔子廟は宗教的性格が濃いとし、市が土地使用料を免除したことを違憲と判断。二審福岡高裁那覇支部も違憲とした。

 政教分離原則に関し、最高裁は1997年の愛媛玉串料訴訟、2010年の空知太神社訴訟でそれぞれ違憲判断をしている。

 閉廷後、記者会見を開いた原告代理人の徳永信一弁護士は「6年間闘い抜くことができた。あとは判決を待つだけ」とし、「違憲が確定した場合、那覇市は土地使用料を徴収するか、(公園外に)移設することになる」と指摘した。

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