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ロシア当局のナワリヌイ氏拘束、米露間の火種に

バイデン次期米政権はロシアに厳しい立場を取ると予想される

ロシア当局のナワリヌイ氏拘束、米露間の火種に

17日、モスクワ郊外のシェレメチェボ空港に帰国したロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(AFP時事)

 昨年毒殺未遂に遭い、療養先のドイツから帰国したロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が17日、ロシア当局に拘束された。欧米は即時釈放を求めているが、ロシアのプーチン政権が応じる可能性は低い。20日に発足するバイデン次期米政権はロシアに厳しい立場を取ると予想されており、ナワリヌイ氏拘束は米露間の火種になりそうだ。

 欧米の反応は素早かった。サリバン次期米大統領補佐官(国家安全保障担当)はツイッターで「ナワリヌイ氏は即時釈放されるべきだ」と非難。欧州連合(EU)のミシェル大統領もナワリヌイ氏拘束は「容認できない」とツイッターに投稿した。

 プーチン政権の不正を追及してきたナワリヌイ氏は昨年8月、ロシア国内線の機内で意識を失い、移送先のドイツで旧ソ連の軍用神経剤「ノビチョク」系毒物の投与が確認された。英調査報道機関などは昨年12月、ロシア連邦保安局(FSB)の犯行と報じたが、プーチン大統領は年末の記者会見で、ナワリヌイ氏は「米情報機関の支援を受けている」と主張。「毒殺したかったなら最後までやり遂げただろう」と述べ、政権の関与を否定した。

 9月に下院選を控えてプーチン政権は反体制派の締め付けを強化している。ナワリヌイ氏の問題で歩み寄ることはなさそうだ。ロシアのラブロフ外相は18日、欧米はロシアを批判することで、国内の深刻な問題から注意をそらそうとしているとの見解を示した。

 毒殺未遂をめぐり、EUは昨年10月、ロシア高官に対する制裁を科した。対抗してロシアも同12月、報復制裁を発動した。ナワリヌイ氏拘束で応酬がさらに激化する恐れがある。

 ロシア当局は、2014年に詐欺事件で禁錮3年6月の有罪判決を受けたナワリヌイ氏が執行猶予中の出頭義務を怠ったとして、帰国便が到着したモスクワ郊外の空港で拘束した。裁判所が執行猶予を取り消せば、実刑に切り替わる可能性がある。(モスクワ時事)

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