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波瀾万丈! 100歳の金メダリスト、 ケレティさん

世界最高齢のハンガリー代表元体操選手、5個の金含む10個メダル

波瀾万丈!100歳の金メダリスト、ケレティさん

100歳の誕生日にケーキで祝福されるアグネシュ・ケレティさん(ハンガリー・オリンピック委員会提供・時事)

 世界最高齢の五輪金メダリストが9日、100歳の誕生日を迎えた。ハンガリー代表として体操女子で五つの金メダルを含むメダル10個を誇るアグネシュ・ケレティさん。地元メディアなどによると、ブダペストで誕生日ケーキを贈られ、「この100年間は私にとって60年くらいに感じる」としみじみ語った。

 人生は波瀾(はらん)万丈だった。4歳で体操を始めて16歳の頃から国内で頭角を現し、代表に選ばれた。ところがユダヤ系であることを理由にチームから追放されてしまう。第2次世界大戦の時代。ハンガリーが協調したナチス・ドイツの迫害を逃れるため偽の身分証を手に入れ、地方都市に逃れてメイドとしてひっそりと働いた。父や親類がアウシュビッツ強制収容所で命を落とす中、必死で生き抜いた。

 戦後はブダペストの体育学校で働きながら、再び体操に没頭した。同年代の選手が次々と引退する中、31歳で出場した1952年ヘルシンキ五輪のゆかで金メダルを獲得。35歳だった56年メルボルン大会は、ゆかなど4種目を制した。戦争による2度の五輪中止がなければ、メダルの数はさらに増えていただろう。

 メルボルン大会中、母国が当時のソ連に侵攻されたことでオーストラリアにとどまり、政治亡命。その後はイスラエルに移住し、体操の代表コーチになった。2002年には国際体操殿堂入りしたケレティさん。近年のインタビューでは自身の人生について、「スポーツが私に世界を見る機会を与えてくれた。それも無償でね」と笑顔で振り返っている。(ロンドン時事)

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