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強くて成型自在な「ゲル」材料を簡単に作製

原子力機構などの研究チーム、植物繊維とクエン酸から、用途は多様

強くて成型自在な「ゲル」材料を簡単に作製

新開発のゲル材料(日本原子力研究開発機構提供図から・時事)

 食品や化粧品の増粘剤として使われる種類の微細な植物繊維「セルロースナノファイバー」と、レモンなどに含まれるクエン酸を材料として、非常に弾力性があるゼリー状の「ゲル」が開発された。日本原子力研究開発機構と東京都立産業技術研究センター、東京大の研究チームが30日発表した。論文は米化学会の専門誌に掲載される。

 直径が10円玉程度、厚さ約2センチのこのゲルに2トンの重さをかけて圧縮しても壊れず、水を含ませると元に戻った。重さの95%が水で、乾燥させると白いふ菓子のような状態になる。さまざまな形に成型可能で、自然の中で時間がたてば分解される。

 原子力機構の関根由莉奈研究員は「環境にやさしく、強度が高いゲルを簡単に作れる。プラスチックや発泡スチロールの代替材料のほか、汚染水に含まれる有害物質の吸着剤、臓器や組織になじむ再生医療材料など、幅広い用途が考えられる」と話している。

 主材料は、クエン酸と結合しやすい「カルボキシメチルセルロースナノファイバー」。水溶液を零下20度で凍結させてから、クエン酸溶液を混ぜて反応させ、零下4度で溶かして作った。水溶液を入れる型を変えるだけで、さまざまな形になる。

 水溶液を凍結させないと、セルロースとクエン酸がランダムに反応して細いひも状の弱い構造になる。凍結させると、セルロースが太いロープ状に凝集してからクエン酸と反応して固まるため、強い構造になるという。

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