ワシントン・タイムズ・ジャパン

ノーベル平和賞、国連の「世界食糧計画」に

飢餓に苦しむ人々を救済、地域の安定と平和構築に貢献

ノーベル平和賞、国連の「世界食糧計画」に

サウジアラビアとの国境に近いイエメン北部で、世界食糧計画(WFP)が支援する食料を受け取る避難民たち=2019年7月、アブス(AFP時事)

 ノルウェー・ノーベル賞委員会は9日、今年のノーベル平和賞を国連の世界食糧計画(WFP)に授与すると発表した。紛争地などで飢餓に苦しむ人々を救済し、地域の安定と平和構築に貢献してきたことが評価された。

 委員会は授賞理由について、「(紛争地などにまん延する)飢餓と戦い、より良い平和な状態をもたらすため貢献した」と指摘。食糧安保に取り組む世界最大の人道機関として、「戦争や紛争時に飢餓が武器として利用されることを阻止するための原動力」となってきたと述べた。

 また新型コロナウイルスの世界的流行を受け、主にアフリカなどの途上国で病気と紛争の両方により餓死寸前に陥る人が劇的に増えていると懸念を表明。WFPはそうした中でも「『混乱に対する最善のワクチンが食料』(ビーズリー事務局長)との言葉通り、支援努力を強化する素晴らしい能力を示した」と称賛した。

 WFPは1961年、国連の食料支援機関として創設された。本部はイタリアのローマ。紛争や自然災害などの緊急時に食料を届け、人々の栄養状態の改善と平和な社会づくりに取り組んできた。2019年1年間だけで、飢餓や食料不足に直面する88カ国の1億人近くを支援した。

 賞金は1000万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)。授賞式は12月10日にノルウェーの首都オスロで、今年は新型コロナ対策のため簡素化して行われる。(ロンドン時事)

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