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NTTの澤田社長、携帯料金の値下げに前向き

NTTがドコモを完全子会社化、4・3兆円で過去最大TOB

NTTの澤田社長、携帯料金の値下げに前向き

オンラインで記者会見するNTTの澤田純社長(左)とNTTドコモの吉沢和弘社長=29日(時事)

 NTTは29日、上場子会社で携帯電話最大手のNTTドコモを完全子会社化すると正式に発表した。TOB(株式公開買い付け)を通じ、一般株主らが持つ約34%の株式を取得する。買い付け価格は1株当たり3900円。買収額は約4兆3000億円に上り、国内企業へのTOBとしては過去最大の規模となる。携帯料金の値下げ、海外展開の加速に向け、グループ経営を強化する。

 29日午後にオンラインで記者会見したNTTの澤田純社長は「世界レベルでのダイナミックな経営環境の変化にグループで対応する必要がある」と強調。菅義偉首相が携帯大手各社に通信料金の値下げを求めている点に関しては「(完全子会社化で値下げの)余力が出てくる」と述べ、前向きな姿勢を示した。

 TOBの期間は30日から11月16日まで。NTTはドコモ株の約66%を保有する。TOBが成立すれば、東証1部に上場するドコモ株は上場廃止となる見通し。株式取得の資金として、三菱UFJ銀行など六つの金融機関から最大4兆3000億円を借り入れる。

 ドコモの収益低下をきっかけに4月から完全子会社化の検討を始め、6月に方針を確認したという。今後、次世代通信規格「5G」や2030年の実用化を目指す「6G」による技術・サービス開発に力を入れる。

 NTTはドコモ子会社化に伴い金融やヘルスケアなど非通信分野の新規事業の強化も急ぐ。システム開発を担うNTTコムウェア(東京)と、国内長距離通信事業のNTTコミュニケーションズ(同)はドコモへの事業移管を検討する。

 澤田氏とともに会見に臨んだドコモの吉沢和弘社長は「サービス創出力を高めないと広い領域で勝てない」と連携強化の意義を説明した。

 NTTはトヨタ自動車やNECとも資本提携している。デジタル技術で既存制度を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)で主導権を握るため、今後、通信業界を核に企業グループや業種の枠を超えた合従連衡が活発化しそうだ。

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