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関脇正代に万感の初賜杯、三度目の正直で殻破る

大相撲秋場所で優勝、逆転で翔猿を破る、大関昇進は確実

関脇正代に万感の初賜杯、三度目の正直で殻破る

優勝を決め、日本相撲協会の八角理事長から賜杯を受け取る正代(左)=27日、東京・両国国技館(時事)

関脇正代に万感の初賜杯、三度目の正直で殻破る

正代(奥)は翔猿を突き落とし優勝を決める=27日、東京・両国国技館(時事)

 土俵から下りた正代は、半ば放心状態で天井を見上げた。「信じられない」。花道で付け人、兄弟子の井筒親方(元関脇豊ノ島)に迎えられると、不意に涙があふれる。万感胸に迫った。
 左を差せず、翔猿に土俵際まで押し込まれた。相手の引きに一気に出たところ、うまくいなされ、もろ差しを許して足は俵に。窮地にも「最後まで諦めなかった」。体の柔らかさを生かし、右から突き落として逆転した。

 悪いイメージが頭を駆け巡り、2時間ほどしか眠れずに迎えたという千秋楽。「生きている心地がしなかった」。初、7月場所は重圧にのまれ、あと一歩で優勝が逃げた。今回は三度目の正直。熊本県出身として初めて手にした賜杯に、ずっしりとした重みを感じた。

 心身とも、ひと皮むけた。重点的に鍛えてきた馬力が光り、終盤戦で堂々と貴景勝、朝乃山の2大関を連破。大関昇進が確実となり、伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は「常に優勝争いに絡まなくてはいけない。みんながその実力があると認めた」と期待を寄せる。

 「いろいろな責任がかかる地位だと思う」と受け止めた正代。元学生横綱は、2014年春場所の初土俵から所要17場所で新関脇に昇進した後、好不調の波にもがいたが、「いろいろな経験が今の自分に生きている」。ようやく殻を破り、看板力士として歩み出す。

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