«
»

広がる支援、千葉の落花生が熊本で球磨焼酎に

信金の懸け橋で被災地をつなぐプロジェクトを立ち上げる

広がる支援、千葉の落花生が熊本で球磨焼酎に

落花生を持つ「落花生工房かずさ屋」の鈴木久登志社長=14日、千葉市(時事)

広がる支援、千葉の落花生が熊本で球磨焼酎に

落花生で作った焼酎「絆華」を持つ深野酒造の深野誠一社長=17日、熊本県人吉市(深野酒造提供・時事)

 昨年の台風で甚大な被害を受けた千葉県の落花生が、7月に豪雨災害に見舞われた熊本県で球磨焼酎に生まれ変わった。二つの被災地をつなぐ焼酎は、地域復興を願い「絆華(きのはな)」と名付けられた。関係者は「これをきっかけに被災地支援の輪が広がってほしい」と話している。

 千葉県は昨年9~10月、台風15号と19号が立て続けに襲来し、住宅6万棟以上が被災した。全国の信用金庫が連携してビジネスの機会を提供する「よい仕事おこしネットワーク」は、復興支援のため、生産量日本一を誇る同県の落花生を原料に、熊本県で焼酎を作るプロジェクトを立ち上げた。

 台風で倉庫の屋根が飛ばされるなどした加工販売業者「かずさ屋」(千葉県木更津市)がこれに賛同し、落花生約200キロを提供した。原料に使いやすいように、機械ではなく、煎った豆のまま渋皮を手作業で処理。鈴木久登志社長(65)は「限られた納期の中で、大変な作業だった」と振り返る。

 加工された落花生は3月上旬、老舗酒蔵「深野酒造」(熊本県人吉市)に届けられ、すぐに製造が始まった。深野誠一社長(48)は、2016年の熊本地震で福島県から支援を受けたことに触れ、「バトンをつなぐように、次は千葉を応援しようと思った」と話す。

 ただ、7月になると熊本県南部を豪雨が襲った。球磨川が氾濫し、人吉市でも20人が死亡するなどの甚大な被害が出た。球磨焼酎酒造組合によると、市内にある八つの酒蔵も約半数が全半壊したが、深野酒造は奇跡的に難を逃れた。深野さんは「災害支援で作った焼酎が、災害でだめにならず、うれしい」と胸をなで下ろした。

 開封すると、ふわりと落花生の香りが漂う絆華。1000本生産し、関係者への配布などを予定している。プロジェクトの事務局を務める城南信用金庫の川本恭治理事長(58)は「焼酎をきっかけにまだ復興途中の千葉や熊本に支援の輪が広がってほしい」と話している。

1

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。