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第163回芥川賞に高山羽根子さんと遠野遥さん

東京・築地の新喜楽で選考会、直木賞は馳星周さん

第163回芥川賞に高山羽根子さんと遠野遥さん

第163回芥川賞を受賞した高山羽根子さん(右)と遠野遥さん=15日午後、東京都千代田区(時事)

第163回芥川賞に高山羽根子さんと遠野遥さん

第163回直木賞を受賞した馳星周さん(時事)

 第163回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が15日、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞に高山羽根子さん(45)の「首里の馬」(新潮3月号)、遠野遥さん(28)の「破局」(文芸夏季号)、直木賞に馳星周さん(55)の「少年と犬」(文芸春秋)がそれぞれ選ばれた。

 高山さんは3回目の候補での受賞。沖縄を舞台にした受賞作は、在野の郷土史家が建てた資料館を手伝いながら、オンラインでクイズを出す仕事をする未名子が主人公。ある日、彼女の家に宮古馬が迷い込み、日常に変化が訪れる。

 芥川賞選考委員の吉田修一さんは「(高山さんは)孤独な場所にこだわって書いてきたが、今回はそれがよりストレートに伝わる」と評した。

 遠野さんは初候補での受賞。作品は、公務員を目指す大学4年の陽介が、母校の高校でラグビー部を指導する傍ら、2人の女性との間を行き来するストーリー。充実しているようで、どこか不穏な生活が「破局」へと導く過程をドライに描いた。

 吉田さんは「主人公は嫌な男だが、正体がつかみにくい。人間としてアンバランスな感じが魅力的」と語った。

 馳さんはデビュー作「不夜城」以来、7回目の候補で受賞を果たした。受賞作は、東日本大震災後に東北を離れ、九州へと旅を続ける犬が主人公。犬が行く先々で出会う、孤独を抱えた人々の生きざまを連作形式でつなぎ、人生の無常と無償の愛を描いた。

 直木賞選考委員の宮部みゆきさんは「犬が擬人化されず、犬と出会う人間の側のストーリーがつづられていく。非常に優れた作品」と述べた。贈呈式は8月下旬に東京都内で行われ、正賞の時計と副賞100万円が贈られる。

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