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ブラジル、コロナ禍中でサッカー再開に前のめり

国民に疑問の声も、本田圭佑もツイッターでぼやく

ブラジル、コロナ禍中でサッカー再開に前のめり

リオデジャネイロ州選手権の再開初戦で入場するボタフォゴの本田(右)=6月28日、ブラジル・リオデジャネイロ(AFP時事)

 南米のサッカー大国ブラジルで、リオデジャネイロ州選手権が約3カ月半ぶりに再開した。全国選手権1部リーグも8月9日に再び始まる見通しで、ファンにとってはうれしい日常が戻りつつある。ただ、世界で2番目に感染者が多い同国では今も1日4万人前後の新規感染が確認されており、国民の間には疑問の声も出ている。

 「理にかなった再開理由を知りたいと思うのはおかしいことだろうか」。ボタフォゴの本田圭佑は6月17日、ツイッターでぼやいた。しかし、州政府や市、州連盟は懸念に耳を貸すことなく再開を前のめりに決定。これを批判した監督は停職処分を科されたため、選手は同28日の再開初戦で「良い規律は命を大事にする」との横断幕を掲げて入場し、不満を示した。

 本田が反対するのは、選手の感染が後を絶たないため。地元紙調べで1部20チームだけで100人近い選手が感染。無観客とはいえ、再開は命に関わるという主張だ。

 一方、入場料や放映権収入を失ったクラブは資金難に陥った。主要100クラブは今年、合計11億レアル(約215億円)の売り上げを失うとの試算も。1部でさえ、ほとんどのクラブで給料がカットされ、下部チームは存続の危機にある。

 ボルソナロ大統領は「選手は若く、感染しても死ぬ可能性はほとんどない」と主張。「週末にサッカーが放送されれば、人々は(テレビ観戦で)家にとどまるし、ストレス発散になる」と再開論者に力を与えている。

 市民の意見は二分されている。リオのホテル従業員ピタンガさんは「サッカーは経済を回す原動力の一つ。気を付けながら進めるべきだ」。日系2世の大学教員でパルメイラスを応援する川原悠さんは「選手も反対する中で無理にお金のために再開している」と懸念。リオ州政府は7月10日から段階的にスタジアムに観客を入れる方針を打ち出している。(リオデジャネイロ時事)

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