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ゴーン被告逃亡事件にレバノン実業家が暗躍か?

トルコ検察、ニコラス・メザロス容疑者が密航を手引き

ゴーン被告逃亡事件にレバノン実業家が暗躍か?

カルロス・ゴーン被告=1月10日、レバノン・ベイルート(時事)

 日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告が昨年末、プライベートジェット(PJ)でトルコ・イスタンブールを経由して中東レバノンに逃亡した事件で、トルコ検察が、レバノン国籍を持つ実業家の男が密航を手引きしたと判断していることが分かった。29日、事件に関与したトルコ人被告の起訴状など公判関連文書から明らかになった。

 この男は、ベイルートを拠点にPJなどを貸し出すビジネスを手掛けるニコラス・メザロス容疑者。トルコのPJ運航会社元幹部のオカン・キョセメン被告の供述などから存在が浮上した。キョセメン被告は、メザロス容疑者に協力しなければ家族に危害を加えると脅されたと主張し、「私も事件の被害者だ」と訴えている。

 メザロス容疑者はキョセメン被告と以前からPJの顧客の融通を通じた付き合いがあり、逃亡に使われたPJの準備を依頼した。キョセメン被告がPJを2機用意し、1機は関西空港からイスタンブール、もう1機はイスタンブールからベイルートへの移動に使われた。トルコ検察は「日本からレバノンへの直行便だと不審に思われる可能性が高まると考え、トルコでの乗り継ぎが計画された」とみている。

 一方で検察は、ゴーン被告の日本密出国の支援について、メザロス容疑者が元米軍特殊部隊員マイケル・テイラー容疑者(東京地検が逮捕状取得、米国で拘束)ら2人に「手配した」とみている。メザロス容疑者がレバノンで他の誰かから指示を受け、手配を進めた可能性もある。

 トルコではキョセメン被告ら7人の初公判が7月3日に行われる予定。検察は身柄を確保できず起訴できなかったメザロス容疑者について、レバノン当局に捜査を求めている。ただ、ゴーン被告の入国を「合法的」と見なし、日本への身柄引き渡しを再三拒否しているレバノン側が協力に応じる可能性は低いとみられる。(イスタンブール時事)

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