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ブラジル人学校が新型コロナで経営危機に直面

保護者の多くが授業料払えず、子供たちの「居場所」危し

ブラジル人学校が新型コロナで経営危機に直面

ブラジル人学校「エスコーラ・パウロ・フレイレ瀬戸」の基礎クラスで学ぶ子供=4月28日、愛知県瀬戸市

 新型コロナウイルスの影響で、日系ブラジル人の子供が通う学校が経営危機に直面している。母国の文化や言葉を学ぶだけでなく、日本社会になじめない子供たちの居場所にもなっているが、保護者の多くが休業や失業を余儀なくされ、授業料の支払いが滞っているためだ。

 愛知県瀬戸市のブラジル人学校「エスコーラ・パウロ・フレイレ瀬戸」。団地の一室を借りた教室の一角では4月28日、生徒6人が机を囲み、日本語で童話を朗読していた。1歳の時から通う同市のカミラ・アゼヴェドさん(8)は「日本語は難しい。でも友達に会うのが楽しみ」と笑顔で語る。

 同校は15年前に設立され、ブラジル政府から学校法人の認可を得ている。全日制の18人に母国と同じカリキュラムの授業をするほか、日本の学校に通う30人にも放課後にポルトガル語などを教えている。

 保護者の大半は製造業などの派遣社員。新型コロナの影響で3月以降、工場が稼働停止し収入が激減した。中には雇い止めにあった人もいる。

 学校側は授業料の猶予や免除で対応しているが、収入は半分以下になった。教員の給与を半分ほどカットしてやりくりしており、このままではいずれ経営が行き詰まる。マルシア・ブルネッティ校長(50)は「ひどい状態。長引けば学校が続けられなくなってしまう」と嘆く。

 愛知県内の外国人住民(2019年6月末時点、法務省調べ)は東京都に次ぐ約27万人で、うちブラジル人が2割超を占める。ブラジル人学校はトヨタ自動車の関連工場が多い豊田市をはじめ、県内に11校ある。

 県によると、各種学校として国から認可を受ければ補助金の支給対象になるが、認可は4校にとどまる。フレイレ瀬戸のように、定員や面積などの基準を満たせず申請できない学校が多い。

 日系ブラジル人コミュニティーに詳しい愛知淑徳大の小島祥美教授は「自転車操業の学校が多く、今後厳しい状況が予想される。居場所と学びやである学校がなくなれば、コミュニティーにとって大きな損失だ」と懸念している。

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