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水産卸業者、高級鮮魚セットなど新サービス展開

東京・豊洲市場で、競り人お薦めのマグロパックも

水産卸業者、高級鮮魚セットなど新サービス展開

スーパー向けにブランドアジなどを詰め合わせた高級鮮魚セット=4月30日、東京都江東区の豊洲市場(時事)

 東京・豊洲市場(江東区)で競りなどを行う水産卸業者が、売れ行きが鈍っているクロマグロなど高級魚の消費を、あの手この手で増やそうと躍起になっている。新型コロナウイルスの感染拡大で外食需要の低迷が続く中、スーパーなどをターゲットに店頭での売りやすさを追求。魚箱を詰め替えたり、マグロをスライスしたりする新たなサービスを展開している。

 同市場では、卸が仲卸などと取引する際、産地から運ばれてくる同じ魚が詰められた魚箱や、マグロ丸ごと1匹をそのまま譲り渡すのが通常の取引。販売不振が続く高級魚を食べてもらうには「豊洲の卸としても何かしなければ」(競り人)と、消費段階をイメージした卸売りを模索。

 まずはスーパーの店頭で魚を売りやすくしようと、高級鮮魚のセット売りを開始。卸売場で子会社などと連携し、ブランド魚の「関あじ」やキンキ、メバルなど5種類ほどの魚を組み合わせ、大勢で発泡スチロール箱に詰め直している。

 100店以上へのセットを作る卸会社が数社あり、スーパー側は店ごとに小分けする手間が省け、すぐに店頭に並べられる利点がある。新型コロナの影響もあって、通常よりも「1~2割安く提供できる」と卸業者。首都圏のスーパーや量販店からの注文も増えているという。

 マグロでは競りが行われる卸売場にクロマグロ、ミナミマグロなどがスライスされたパックが登場。豊洲卸の「中央魚類」の競り人が、水揚げ地の静岡県焼津港などで1本ずつ目利きをした冷凍マグロを使用。そのまま食べられる刺し身サイズに加工して仲卸に卸し、量販店などで使われているという。

 豊洲の競り人「お墨付き」の商品とあって、都内ではにぎりずしや丼などに使って販売しているスーパーもあり、「高級店でしか味わえなかった本格的なマグロをリーズナブルな価格でたくさん食べてほしい」(中央魚類)とPRしている。

 相次ぐ飲食店の休業などで厳しい取引を余儀なくされている仲卸業者も、卸のさまざまなサービスを受け入れながら、「(新型コロナ騒動で)市場流通を止めることなく、おいしい魚を届け続けるため、関係業者が協力しながら難局を乗り切っていきたい」と話している。

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