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国交省が都心上空の新飛行ルート運用を開始

航空各社相次ぐ減便、五輪延期、逆風下の羽田空港に増枠

国交省が都心上空の新飛行ルート運用を開始

発着枠の拡大に伴い羽田空港第2ターミナルの国際線利用が開始され、搭乗を受け付ける全日空の職員=29日午前、東京都大田区(時事)

 羽田空港(東京都大田区)の国際線発着枠を拡大するため、国土交通省は29日、都心上空を通過する新飛行ルートの運用を始めた。東京五輪・パラリンピックやその後の訪日外国人の増加をにらみ、訪日客を呼び込む武器となるはずだったが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で状況は一変。航空各社が相次いで減便に踏み切り、五輪延期も決まる逆風に見舞われている。

 羽田国際線の発着回数は年約6万回から約9・9万回へと1・7倍に拡大。1日の最大発着数は、新ルートの運用で50便増え、日中で130便まで拡大される。航空各社の発着枠はその分上積みされ、全日本空輸には1日当たり13・5便、日本航空には11・5便が新たに配分された。両社はこの枠を使って新規路線を就航させる予定だった。

 だが、新型コロナの流行で各国が入国規制に踏み切るなどし、旅客需要は激減した。両社は当初計画のうち7~8割の国際線の運航取りやめを決めた。羽田の新規路線も、予定通り運航できるのはわずかで、多くが就航延期や減便を余儀なくされている。

 国際線拡充に伴い改修された羽田空港第2ターミナルではこの日、予定されていた式典が中止され、同ビルを拠点とする全日空が記念品を配布するのみとなった。新規就航のワシントン行きは定員250人に対し、利用はわずか45人。同便に搭乗する神奈川県の男性(27)は「ターミナルは真新しいのに人が少なくて残念だ」と語った。

 新ルートは、早朝・深夜は運用しない。南風好天時の午後3時~7時の間では、羽田に着陸する飛行機が都内の新宿区や品川区などの上空を飛ぶ。このため、新ルート直下の住民らからは、騒音や落下物の発生を懸念する声が上がっている。

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