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「乗員の負担軽減を」、客支援で二重ストレス

クルーズ船の長期停泊で専門家「メンタルリスクが高い」

「乗員の負担軽減を」、客支援で二重ストレス

新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で、甲板に出て過ごす乗客=12日午後、横浜市の大黒ふ頭(時事)

 新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船には、乗客を支援する多くの乗員がいる。感染者が日を追って増加する中、職責を果たす乗員に対し、専門家は「メンタルリスクが高い」と負担軽減の必要性を指摘する。

 クルーズ船では5日以降、ショーやレストランなど華やかなサービスを提供していた乗員の業務が一変。客室への食事や薬の配布、クレーム対応や廊下での見張りなどに追われている。

 筑波大の高橋晶准教授(災害精神医学)は「乗員の負担は計り知れない。使命感と自身も感染しているかもしれないという不安の中で、二重のストレス下にある」と指摘。乗客は、やり場のない怒りを乗員に向けがちで、「現場の従業員を守らないといけない」と訴えた。

 乗客からも乗員を心配する声が上がる。平沢保人さん(64)は「生き生きしていたサービス係の女性がやつれてしまった。同じ人間として、ケアする態勢を考えてほしい」と話し、国が何らかの対応をするよう求めた。

 災害時のメンタルヘルスに詳しい国立精神・神経医療研究センターの金吉晴精神保健研究所長は「仕事とはいえ被害者のような立場。乗客から不満を受け続けると、自身を責めてしまうこともある」と乗員の精神状態に懸念を示す。

 東日本大震災の支援者のストレス調査で、上司に理解されたり、被災者に感謝されたりするとストレスが低下したとの結果があるとし、「苦労を認め、ねぎらうことが大事だ」と強調した。

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