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クルーズ船で広がる感染、「笑えない状況だ」

船室への滞在長期化にいら立ちを募らせる乗客

クルーズ船で広がる感染、「笑えない状況だ」

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に掲げられた横断幕=10日午後、横浜市の大黒ふ頭(時事)

 新型コロナウイルスの集団感染が続くクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で10日、新たに65人の感染が判明した。「笑えない状況だ」。船内の感染者が130人を超え、長期にわたり船室に滞在を余儀なくされる乗客のいら立ちは日に日に強まっている。

 妻と乗船する高田兼二さん(71)は「さすがにまずい状況だ。笑えない。みんな同じような場所にいたのだから」とさらなる拡大への不安をにじませる。船側からは9日、クルーズ料金を全額返金すると伝えられたが、「今は早く帰らせてほしい」と語った。

 自身は体調も良く、日中はデッキで体をほぐすなどして過ごす。「クルーズ船を使った旅行はリピーターが多いが、さすがにしばらくは客が減るだろう」と声を落とした。

 切らしていた持病薬がようやく届いたという平沢保人さん(64)は「乗員から何の説明もなく(薬を)渡された。待たせたことに対する説明もない」といら立ちをあらわにした。

 クルーズ船の感染者には、乗員も含まれている。「彼らと接するのも怖くなる」と語るとともに、過酷な環境にいる乗員は客室などに待機させるべきだといたわった。

 「状況を悲しむのではなく、ポジティブでいようと努めている」。夫らと4人で客室に滞在するオーストラリア人のオン・ナ・タンさん(43)は語る。インターネット交流サイト(SNS)を通じて知り合った乗客同士で連絡を取り合ったり、日記を付けたりして過ごしているが、「私たちがいつ解放されるのか、どのような状況にあるのかが分からない」と不透明な先行きへの不満をのぞかせた。

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