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IUGSが「チバニアン(千葉時代)」正式決定

地質時代名に日本由来で初、「国際標準模式地」に認定

IUGSが「チバニアン(千葉時代)」正式決定

「チバニアン」と正式に認定された地質時代の区分の一つがうかがえる千葉県市原市の地層=2017年12月7日、同市(時事)

 国際地質科学連合(IUGS)は17日、韓国・釜山で理事会を開き、千葉県市原市の養老川沿いにある地層「千葉セクション」を、約77万年前の地質時代の境界を研究する上で最も優れた地点「国際標準模式地」に認定した。

 認定に伴い、約77万4000年前から約12万9000年前の地質時代が「チバニアン(千葉時代)」と正式に命名された。地質時代の名称に日本の地名が使われるのは初めて。研究チームを率いた岡田誠茨城大教授は国立極地研究所(東京都立川市)で記者会見し、「最後のチャンスをものにできた。感無量だ」と話した。

 チバニアンには現生人類「ホモ・サピエンス」がアフリカで出現した時期が含まれる。研究チームの羽田裕貴・極地研特任研究員は「人類による温室効果ガスの排出がどれぐらい気候変動に寄与しているか、人類が環境にどれだけ負荷をかけているか。評価するために非常にいい研究対象となる」と説明した。

 千葉セクションは2018年に国の天然記念物に指定されており、岡田教授は「保存しながら研究活動を進めることができる」と語った。

 研究チームは17年6月、千葉セクションでは地球の地磁気(N極・S極)が逆転した痕跡があらわになっており、地質時代の区分の一つ「更新世」の前期と中期の境界が明確だとしてIUGSに提案した。

 イタリアの2グループもそれぞれ別の地層を提案したが、千葉セクションの方が時間の経過が細かく分かり、地磁気の逆転の痕跡がはっきりしていることが決め手となった。18年に国内の研究団体がデータに疑義を示したこともあったが、退けられた。

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「つまらない地層が面白い」、岡田茨城大教授が会見

IUGSが「チバニアン(千葉時代)」正式決定

「チバニアン」が国際標準模式地に認定され、喜ぶ茨城大や国立極地研究所などのチーム=17日午後、東京都立川市(時事)

 千葉県市原市の養老川沿いにある地層「千葉セクション」に基づき、約77万4000年前から約12万9000年前の地質時代が「チバニアン(千葉時代)」と命名された。国立極地研究所で17日記者会見した研究チームの岡田誠茨城大教授(54)は「泥しかたまっていないが、過去の地球の情報を連続的に復元できる。(見て)つまらない地層ほど面白いと思っていただきたい」と話した。

 千葉セクションの地層は、かつて沖合の海底にあり、泥が堆積した後、地上に隆起した。砂や小石が交ざっておらず、「のっぺりしていて地層の面が全然見えない」。しかし、泥の堆積ペースが速く、連続しているため、時間の経過を細かく調べることができ、国際地質科学連合に認定される要因の一つになった。

 羽田裕貴・極地研特任研究員(28)は地層内にある海の微生物「有孔虫」の化石を調べ、昨年春に茨城大大学院で博士論文をまとめた。化石に含まれる酸素同位体の比率を分析し、当時の海水温や極域にある氷床の量を推定。研究データは今回の認定に大きく貢献した。

 羽田さんは千葉時代について「現在と似ているが、ちょっと寒かったのではないか」と話し、二酸化炭素(CO¥和サイズ(7.3P)¥合わせ(上)2¥和サイズ(0.0P)¥合わせ(解除))などの温室効果ガス排出が気候変動に与える影響を評価するのに良い研究対象になると指摘した。

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