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宮城県山元町で栽培された「復興芝生」が出荷

「震災被災地を元気に」、宮城県の東京五輪サッカー会場に

宮城県山元町で栽培された「復興芝生」が出荷

東日本大震災で被災した宮城県山元町で栽培された「復興芝生」が広がる、2020年東京五輪サッカー会場の「ひとめぼれスタジアム宮城」=10月10日、同県利府町(時事)

 東日本大震災で被災した宮城県山元町で栽培される芝生が「復興芝生」として出荷されている。当初は町の公共施設に対してのみだったが、ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の会場「豊田スタジアム」(愛知県)に採用されたのを皮切りに、宮城県の2020年東京五輪のサッカー会場にも使われ、広がりを見せている。

 13年に山元町で復興芝生の生産会社を立ち上げたのは、同町出身の大坪征一社長(79)=仙台市若林区=。町内の実家や周囲は全て津波で流され、住むことのできない災害危険区域となった。実家跡地で試しに芝生の種をまいたところ、塩害もなく育ったため、復興芝生として事業化。もともとスポーツ施設の維持管理に携わっていることから、「被災地を元気にするため、東京五輪の会場に、山元町で育てた芝生を届けたい」との思いがあったという。

 大坪さん自身も現役のラガーマン。高校時代から始め、今も社会人チームで試合に臨む。豊田スタジアムに復興芝生の採用が決まったときは、「信じられない思いで、言葉にできないほどうれしかった」と振り返る。

 東京五輪のサッカーが開催される「ひとめぼれスタジアム宮城」(利府町)では10月、復興芝生への張り替え作業が完了した。大坪さんは「夢が二つもかなった。被災地のために復興芝生を、という多くの方の思いをひしひしと感じている」とかみしめるように語った。

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