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父のチーズ目玉焼き、日登志が描いた家族像とは

映画「最初の晩餐」、ステップファミリーの葛藤を描く

父のチーズ目玉焼き、日登志が描いた家族像とは

映画「最初の晩餐」

 舞台は福岡県筑豊地区。カメラマンの東麟太郎(染谷将太)は、父・日登志(永瀬正敏)の訃報を受けて帰省する。通夜には姉・美也子(戸田恵梨香)一家をはじめ親戚らが続々と集まるが、15年前に突然家を出た兄・シュン(窪塚洋介)の姿はなかった。

 通夜ぶるまいの弁当が届かないので美也子が仕出し屋に問い合わせると、母・アキコ(斉藤由貴)が勝手にキャンセルしていた。「私が作る。お父さんの遺言だから」と言う母が運んできたのは、目玉焼き。裏にはカリカリになったスライスチーズがくっ付いている。

 「これ、親父が初めて作ってくれた料理です」彼らが初めて「家族」になった日、父が作ったのがこのチーズ目玉焼きだった。兄妹喧嘩の発端になった味噌(みそ)汁、登山のたびに作って食べたきのこピザ、みんなで作った餃子。次々と運ばれてくる料理とともに、家族の思い出がよみがえっていく。

 連続テレビ小説「スカーレット」の主演・戸田恵梨香、来年のNHK大河ドラマ「麒麟が来る」で織田信長を演じる染谷将太ら豪華キャストと、初の長編映画に挑んだ常盤司郎監督の7年越しのオリジナル脚本による「家族」の物語。

 通常の家族とは趣の異なったステップファミリーと言われる家族の葛藤を描いた作品。父・日登志の描いた家族像を通じて、成人し家族を持った美也子やシュン、恋人との結婚を控える麟太郎らそれぞれの家族の在り方を探る。

 日登志と少年時代のシュン(楽躯)親子による過酷な登山シーンも実に見物で、『天気の子』でヒロインの声を務めた森七菜(少女時代の美也子役)など、子役たちの名演技にも要注目だ。

 11月1日より全国ロードショー。

(辻本奈緒子)

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