即位礼に2000人参列、ブータン国王ら篤い視線
「古式ゆかしく」「菊の王位」、海外メディアも詳報
宮殿「春秋の間」では、元首相や国会議員、海外の国家元首らが、中庭越しに「即位礼正殿の儀」を見守った。
最前列中央には、小泉純一郎氏や森喜朗氏ら首相経験者。その横のブロックには、ブータンやスウェーデン、レソトなどの国王らが並び、中央前方付近には英国のチャールズ皇太子の姿も。
儀式が始まると、菊の御紋が入った黒い漆塗りのいすの上で背筋を伸ばし、室内に設置された大型モニターにも目をやりながら、中庭の先の正殿に視線を向けた。
安倍晋三首相が「寿詞(よごと)」を読み上げた後に万歳すると、国会議員らも一斉に声を上げて万歳。その様子に多くの国家元首らが驚き、見詰める場面もあった。
日本の皇室とも関係が深い王室を持つ英国の公共放送BBC(電子版)は22日、天皇陛下の「即位礼正殿の儀」を「日本の天皇が古式ゆかしく即位を宣言」との見出しで、トップニュースとして伝えた。
台風19号で多くの犠牲者が出る中でパレードが延期されたことや、陛下が身にまとった装束「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」が天皇だけに許されるものであること、皇后陛下の十二単(ひとえ)が重さ数キロになることなどを細かに紹介した。
海外通信社も相次いで速報し、AFP通信は、陛下が静寂の中「世界各国の王族や指導者の前で『菊の王位(皇位)』に就いた」と報道。ロイター通信も、陛下が「国家の象徴としてのつとめを果たすと宣言した」と伝えた上で、第2次世界大戦で敗北した後に天皇は神としての地位を放棄したと指摘した。(時事)
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