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「負け組の星」ハルウララ、運も味方に

高知競馬で夜間レース「夜さ恋ナイター」、ファンを獲得

「負け組の星」ハルウララ、運も味方に

2009年に導入された高知競馬の夜間レース「夜さ恋(よさこい)ナイター」=18年12月16日、高知市

 地方競馬の業績回復を象徴する高知競馬は、長い冬の時代も経験している。当時を知る関係者は、「いつつぶれてもおかしくなかった」と口をそろえる。

 バブル崩壊と娯楽多様化の波が押し寄せた1990年代初頭以降、競馬場から客足が遠のき、全国で地方競馬の廃止が相次いだ。2003年春には高知競馬の累積赤字も88億円まで膨らみ、高知県などから「翌年度以降、単年度赤字なら即廃止」との条件を突き付けられた。

 存続のため、賞金削減やリストラ策を迫られた関係者の生活は困窮を極めた。国沢輝幸調教師は「高知競馬と一緒に燃え尽き、引退しようと思った」と話す。

 苦しいことばかりではなかった。生涯通算成績113戦0勝で「負け組の星」と呼ばれたハルウララが世間の脚光を浴びたのは、廃止の瀬戸際に追い込まれた03年夏。06年の引退後もハルウララブームで蓄えた利益のおかげで、厳しいながらも経営を維持することができた。

 「駄目なら終わり」。09年に始まった夜間レース「夜さ恋(よさこい)ナイター」は、財政難に苦しむ高知競馬の命運を懸けたプロジェクトだった。設備の整備に資金をほぼ使い切り、「工事は突貫の突貫。照明器具も最低限だった」と県競馬組合の松本太一事業課長補佐。冬の時代をくぐり抜けた高知競馬は「運やタイミングも良かった」と振り返った。

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