«
»

団体追い抜きで驚異の加速、日本女子が金

王国破り五輪新、高木美日本勢最多タイ3個目メダル

団体追い抜きで驚異の加速、日本女子が金

スピードスケート女子団体追い抜きで金メダルを獲得し、日の丸を手に喜ぶ日本チームの(左から)菊池、佐藤、高木菜、高木美=21日、韓国・江陵(時事)

団体追い抜きで驚異の加速、日本女子が金

スピードスケート女子団体追い抜き決勝で力走する日本チーム。(左から)高木美、佐藤、高木菜=21日、韓国・江陵(時事)

 準決勝ではエースの高木美帆が、先頭で滑る周回数をいつもの3・5周から3周に減らした。約1時間50分後の決勝へ、できる手は打った。後はこれまでの積み重ねを信じるだけだった。

 美帆が2度目に先頭に立った時点で、オランダとはほぼ並んでいた。ぐいぐいと加速する。1800メートルからの半周はライバルを0秒58上回る驚異の14秒22。後ろの佐藤、姉の菜那がしっかりとついていった。最終的に1秒以上の差をつけるゴール。3人は肩を寄せ合って勝利の感慨に浸った。

 空気抵抗の大きい先頭で滑る距離をどう振り分け、タイムロスにつながる先頭交代をどこまで減らすか。日本はナショナルチームのヨハン・デビット中長距離ヘッドコーチの下、3年前からワールドカップ(W杯)でいろいろな作戦を試し、どうすれば3人が全て力を出し切ってゴールできるかを模索してきた。

 五輪前最後のW杯でようやくたどり着いた結論は、交代回数を3回まで減らし、個人種目でメダルを取る力のある美帆がスタートからの1・75周と最後の1・75周を引っ張る作戦。エースの負担は大きいが、コーチから「これが一番いい作戦」と言われれば、金メダルに懸ける思いの強い美帆の答えは一つだった。「やるなら頑張ろう」

 もともと、3回の交代については、昨年3月のワールドカップ(W杯)最終戦で美帆自身が提案した。ソチ五輪の落選を経て意識が変わり、少しでもタイムを縮めたいと貪欲な自分がいた。最初はうまくいかなかったが、「こういうやり方ができると分かった」。この挑戦が、世界記録を3度塗り替える今季の布石となり、五輪新記録で金メダルをさらった。

 美帆は個人2種目では頂点に届かなかった。菜那ら仲間と手をつなぎ、上がった表彰台の中央。心からの笑顔が広がった。(時事)

2

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。