ワシントン・タイムズ・ジャパン

草原の国ハンガリーで登山体験

 ハンガリーは草原が広がる国として知られている国だが、実は山も存在する。ドイツ人の友人と今回はスロバキアに近いところにあるハンガリー北部の町ヴィシェグラードに行った。観光地としては有名ではないが、地元の人が好んで行く場所として知られている。

 ここにはブダペストから電車で40分ほど揺られれば着くことができる。毎週土曜の朝6時から午後1時までは市場もやっているので、それに合わせて行くことに。ちなみに電車賃は片道で1120Ft(約450円)、そして学生でブダペストの定期パスを持っている私はさらに割引されて日本円で約120円ほどで行ける。学生にとっては交通費はとても安い。

 考えているうちに本日の最初の目的地ヴィシェグラードへ着いた。まずは、市場に足を運んだ。ハンガリーはハンドメイドが多く売っており、ここには地元に住んでいる人の自家製の商品が至るところで売られていた。友人は手作りのハンドクリームを買い、私は蜂蜜を買った。日本では蜂蜜は高価なものだが、こちらでは500mlで800Ft(約320円)から様々な種類の蜂蜜が購入できる。花によって蜂蜜の色もまろやかさも異なり、何と言ってもフレッシュということ。ハンガリーに来てから、食へのこだわりが増えたような気もするが。

 と思いつつ、さらに市場を物色することに。地元の人はとても親切で、ハンガリー語が分からなくても親切に対応してくれる。笑顔でジョークもたくさん出てくる。ハンガリー語を勉強しようと試みたこともあったが、とても難しく長くは続かなかった頃を思い出す。

 市場を物色後、本日の目的である山登りへ行くことにした。といっても1時間のハイキングコースを選ぶつもりだったので、心穏やかにスタートした。

 道行く先には、初心者でも分かるように目印が木に着いている。日本は殆どの山道は整備されて歩きやすくなっているが、ヨーロッパの山は自然そのままのため、大自然を足の裏から感じることができる。ちなみに、ヨーロッパ人の多くは日本の整備されすぎた山道は好きではないらしい。

 久々に山を登るため、登り始めは息が荒かったが、登っていくうちに体も慣れ、新鮮な空気と自然の音に包まれるこの空間を楽しんでいた。1時間経った頃、もう頂上にも近いと2人して思ったが、なんとまあ道を間違えたらしい。3時間コースの長い道のりを選んでしまった。途中で引き返そうと思いつつも、頑固な2人してそのまま引き続きこのコースを突き進んだ。

 足元には自然によって作られた落ち葉の絨毯、そして陽の光が垣間見える素晴らしい光景を今でも鮮明に思い出す。時には急な坂道を延々と登りながら、息を切らし、自然を踏みしめながら前へと進んだ。

 やっとこさ頂上に近づいたところに、ふと目の前にベンチが現れた。それはまるでここで休めと言っているようだった。休憩をとりつつ静かな山中で息を整え、さらに上へ上へと向かった。途中でこの山中に住んでいる地元の人との出会いもあった。たまに山の中に大きな穴のようなものを見つけた。どうやら、土地ごとごっそり落ちたらしい。ちょっと怖いと思いつつもさらに前に進んだ。

 ようやくヴィシェグラードの頂上にたどり着いた時、雨がポツリポツリと降り始めた。運がいいのか悪いのか分からないが、それでも頂上からドナウ川の景色を見ることができた。天候はあまりよろしくはなかったが、雲に包まれたこの空間はなんとも神秘的だった。

 頂上にはちらほら地元の人もおり、話しかけてくれた。しかし2人ともハンガリー語が分からず笑顔を向けるのみ。それでも彼らはとても優しかった。帰りは下り道を2人してそそくさと下りて行った。雨が降ったため足元は滑りやすくなっていた。

 帰りの電車では2人とも疲れてウトウトしていたが、とても楽しく大自然を感じることができたのを今でも思い出す。ハンガリーにきて時間があれば、ここは是非お勧めしたい。また夏に登りに行く、今度は1時間コースで。

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