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三大仏教遺跡の一つ ミャンマーの秘境バガン

王朝滅亡も仏教の命脈保つ

 ミャンマーのバガンは、インドネシアの「ボロブドゥール」、カンボジアの「アンコールワット」と並ぶ世界三大仏教遺跡の一つだ。11~13世紀にミャンマー初の王朝はバガンに作られ、数千のパゴダ(仏塔)や寺院が建設された。バガン王朝は、蒙古の騎馬軍団に踏みつぶされ滅ぶが、聖地バガンでは以後も連綿とパゴダや寺院は作られ続けた。現在、パゴダや寺院の総数は3000を超える。

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 「ボロブドゥール」や「アンコールワット」は、やがて密林の中に埋もれてしまい、人々の記憶の中からも消え去る運命にあったが、バガンはその命脈を保ったのだ。歴史的断絶を余儀なくされたカンボジアやインドネシアの2遺跡に比べ、バガンはスリランカから伝わった仏教聖地として800年もの間、ミャンマーで存続し続けた。

 バガンに一晩の宿をとった。早朝、街路を走る馬車の音に目覚める。蹄鉄がリズミカルにアスファルトをたたく。やがて朝焼けの中、一陣の風がバガンの大地に吹き込み、乾期の赤土を巻き上げる。その土煙に、蒙古の騎馬軍団が蹴散らしていったバガンの歴史が蘇(よみがえ)った。

(文と写真・池永達夫)

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