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香港占拠デモ撤収で仕切り直し

改革案議決へ攻防 「雨傘革命」第二幕へ

 香港行政長官選挙の制度改革をめぐり、真の普通選挙を求める民主派が9月28日
から始めた幹線道路の占拠デモは終焉を迎えつつある。九竜半島の繁華街・旺角(モ
ンコック)での占拠は11月末に裁判所の強制退去命令で一掃され、政府庁舎のある
金鍾(アドミラルティー)や銅鑼湾(コーズウェイベイ)も同様の措置が取られるの
は時間の問題。

 11月初め、デモ参加者はやる気満々で、学生たちは金鍾に青空自習室をセット
し、自学自習。テント生活にも慣れ、デモのトレードマークである黄色のリボンや傘
を折り紙で手作りするグループや雨傘革命(雨傘運動)にまつわる歌を作詞作曲して
披露するグループや歌手も現れ、香港の新たな若者文化を生み出す動きにもなった。

 ピーク時には10万人近くが金鍾のデモ現場に結集し、梁振英行政長官の辞任を求
める声が強まったが、占拠デモが1ヶ月を過ぎ、2ヶ月目を迎える頃にはデモを支持
する市民の数は減り、撤収論が強まることに焦りと疲労は募るばかり。ロマンティッ
クな理想論ばかりを求める香港の民主派学生団体・香港大学生連合会(学連)や学民
思潮は11月30日、政府庁舎包囲を呼びかけ、多数の逮捕者を出して失敗。

 さらに12月3日には占拠デモの先駆とも言える金融街・中環(セントラル)の占
拠を呼びかけたオキュパイ・セントラルの発起人3人やデモ参加者ら30人が違法デ
モを強硬した罪を認めて警察署に出頭し、デモ撤収の動きが加速している。12月1
0日前後には金鍾の占拠デモ現場が裁判所の命令で撤収させられる見通しで、デモ隊
と警官隊の激しい衝突は避けられそうにない。

 雨傘革命の第一幕はそろそろ終止符を打ち、来年5月に予定される香港立法会での
行政長官選挙制度改革案の議決に向けて、中国政府や香港政府と民主派の攻防は第二
幕を迎えようとしている。

(香港・深川耕治)

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