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焼失を乗り越える首里城

再建中は地下遺構が見どころ

 昨年10月末、沖縄県のシンボルである首里城(那覇市)は、火災により正殿、北殿、南殿など主要施設が焼失し、県全体が悲しみに暮れた。

 2千円札にデザインされている守礼門にたどり着くまで、首里城がどんな無残な姿になっているか想像もつかない。門を越えたあたりから、正殿が焼け落ちていることがはっきり分かる。

 再建工事が始まり、有料区域の一部は6月から一般公開された。公開エリアの目玉は歴史的価値が高い正殿跡の地下遺構だ。遺構は保護するために設置された建物のガラス越しに四方から見学できる。正殿が焼失した今しか、世界遺産の遺構をはっきり見ることができない。

 正殿があった場所には、屋根から焼け落ちた3体の龍頭の飾りが、「髭」「鱗」「眼」などに分けて置かれている。正殿の赤瓦や石高欄(こうらん)なども分類して展示されている。

 焼け落ちずに残った大龍柱は、崩落の危険から養生されている。ひび割れや欠損などが進行しないようにバンドで固定され、金枠で覆われているが、9月にも窓越しに補修作業を見学できるようになる。11月上旬に完了する予定だ。

 火災の影響を受けなかった正殿裏の世誇(よほこり)殿は休憩所だ。ここでは首里城工事の状況を紹介する映像を見ることができる。

 さらに、世誇殿裏の東のアザナ(物見台)からは、首里城公園や東シナ海まで一望できる。首里城火災の全容が分かるスポットだ。

 なお、新型コロナウイルス対策で沖縄県の緊急事態宣言(期限29日を予定)の間は休園となる。

(写真と文=沖縄支局・豊田 剛)

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