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アメリカ、試練の独立記念日

過激な左派勢力、建国精神破壊狙う

 新型コロナウイルス感染拡大や人種差別問題の騒乱の中、米国は4日に244年目の独立記念日を迎えた。

 ワシントンの花火やライトアップ、空軍機のアトラクションなどトランプ大統領夫妻が臨席した祝賀式典は例年通り華やかだが、式典会場の親トランプ派、その周辺の反トランプ派の人々が交差した。

 黒人男性暴行死事件めぐって、左派活動家は南北戦争時代に奴隷制を維持しようとした南軍指導者像の破壊に飽き足らず、初代大統領ワシントンや第3代大統領ジェファソンら「建国の父」まで破壊の標的にしている。

 こうした状況にトランプ大統領は、記念碑や像を破壊、撤去する行為に禁錮刑を科す大統領令に署名。記念日前日の3日、歴代大統領の顔が刻まれたサウスダコタ州のラシュモア山であえて式典を催し、花火で盛大に祝ってみせた。

 この日の大統領演説では、「左派による文化革命の目的は、米国の独立革命を葬り去ることだ」と警告し、銅像破壊など過激な左派勢力と対決する姿勢を鮮明にした。トランプ氏は、左派が過去の出来事を問題視し糾弾する『キャンセル・カルチャー』を政治的武器としていると指摘。それは「異論を唱える者は誰でも完全に屈服するよう要求する。まさに全体主義そのもので、われわれの価値観や文化と全く相いれないものだ」と非難した。

 「自由」「民主主義」などの建国理念で米国の礎を築いた歴史的人物を現代の価値基準で断罪することは、米国のアイデンティティーを揺るがす危険もある。大統領選を控え、米国はその価値観をめぐり大きな岐路に立たされている。

(ワシントン・山崎洋介、写真=UPI)

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