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再び月へ、初の女性着陸を

未来は火星を目指す 米「アルテミス計画」

 米国では、2024年までに宇宙飛行士を月面着陸させる「アルテミス計画」が進められている。1969年、アポロ11号で人類初の月面着陸に成功、宇宙開発をリードしてきた米国だが、昨年1月に中国が人類初の月の裏側に探査機を着陸させるなど、その立場は揺らいでいる。

 トランプ大統領は17年、「再び月に宇宙飛行士を送る」と宣言し、オバマ前政権時代に費用を理由に断念された有人月飛行計画を復活。中国に対抗するため、28年ごろを目指していた月面着陸を24年に前倒しし、昨年5月に米航空宇宙局(NASA)がアルテミス計画の概要を発表した。

 計画では、年内にも「アルテミス1」で無人周回飛行、22年の「アルテミス2」で宇宙飛行士を乗せた有人周回飛行を行った後、24年の「アルテミス3」で月面到達を実現させる。

 また、月周回軌道上に宇宙ステーション「ゲートウェー」を建設。飛行士の月面着陸後も持続的な有人探査を行い、有人火星探査の実現へ向けた技術発展に生かすという壮大な計画だ。

 目玉の一つは、女性宇宙飛行士を月面に送ることで、成功すれば「女性として人類史上初の月面着陸」という偉業になる。計画名にギリシャ神話の女神アルテミスを付けた所以(ゆえん)だ。

 米国は各国に参加を呼び掛けており、昨年10月、日本はじめカナダや欧州から参加表明も。米政府は現在、月の資源開発に関する国際協定の締結を目指し、草案作成を進めている。

 新型コロナウイルスの感染拡大で計画の遅れも予想される。それでも、NASAのブライデンスタイン長官は「われわれは人々に希望を与える必要がある」と述べ、厳しい状況でも計画を推進する決意を示している。

(ワシントン・山崎洋介、写真=UPI)

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