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    中村 仁
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    石平
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    長谷川 良 ...
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    【ニコニコ闘会議2019レポート】岐路に立つ格闘ゲームのエンタメ性

     2019年1月26日、27日の2日間に渡って千葉市の幕張メッセで「ニコニコ闘会議2019」が開催された。今年も前年と同じくJeSU(一般社団法人日本eスポーツ連合)が主催し、「eSPORTS国際チャレンジカップ~日本選抜 VS アジア選抜~」との同時開催となったが、今回はJAEPO(ジャパンアミューズメントエキスポ2019)との共同開催ともなった。
     3団体による共同開催という初の試みで、会場来場者数は8万4214人、会場から配信された生放送番組を視聴したネット来場者数は459万4715人を記録した。
     昨年の会場来場者数が7万2425人、ネット来場者数は513万1820。昨年と比較するとネット来場者数は50万人程減ったものの、会場来場者数は1万2000人程伸びており、今年は「生でイベントを見たい」というニーズが増えたのではないかと予想される。

     今年はどのブースも盛況となっていたが、アーケードゲームを中心に取り扱っているJAEPOのコーナーでは入り口のバンダイナムコゲームスブース、KONAMIブースに特に大きな人だかりが出来ており、また最奥部にあるセガブース、TAITOブースにも同様に人だかりが出来ていた。
     どのブースもアーケードゲームとしては主力となるタイトルを揃えており、中でも人の集まりにくい位置にあるセガブースでは人気ソーシャルゲーム「Fate/Grand Order」のアーケードゲーム版や「艦隊これくしょん」のアーケードゲーム版に人を集めるコンテンツ重視の姿勢を見せている。
     同位置にあるTAITOブースでは「スペースインベーダー」の多人数プレイを可能としたアーケードタイトルの試遊や、家庭用ゲームのアーケード版タイトルの試遊展示という手堅い姿勢を宣伝していた。

     バンダイナムコゲームスブースは主力タイトルの試遊台を幾つも設置していたが、対となるKONAMIブースでは話題作の「ボンバーガール」によるプレイ大会を中心にリズムゲームの宣伝など、一風変わった切り口で来場者の目を引いていた。
     もちろんその他のブースも目立たないわけではなく、アーケードゲームにはつきものの景品展示コーナーやピンボールなどの「古き良き」アーケードゲーム台には家族連れの姿が多く見られた。
     TAITOブースにも展示してあった「PONG」についても同様であり、シンプルなこのゲームに大人も子供も熱中して遊んでいた。

     ニコニコ闘会議2019では各ゲームメーカーの対戦系ゲームタイトルのブースが埋まっており、どのブースも常時イベントがある際は200人程の人数をキープしていた。
     しかしその中で特筆すべきは、こちらも闘会議ブースの中では最奥部となる「スプラトゥーン」のステージである。

     1日目はスプラトゥーンのゲーム内で使われている楽曲をライヴ演奏する「テンタライブ」が開催され、会場となった8ホール内の半分を観客で埋め尽くす程に盛況となった。ライブイベントで必須となるサイリウムなどを売るスタッフの姿とそれを買いに走る参加者がそこかしこで散見されるほどであった。
     その勢いは2日目の「スプラトゥーン甲子園」でも健在であり、全国から日本一を目指して集ったプレイヤー達が繰り広げる戦いに会場は大盛り上がりとなり、テンタライブ時にはホールの半分が観客となっていたが、それを超える程の参加者が集まって、隣接するコスプレエリアの参加者たちも巻き込んでしまう程の盛況となった。ホール内の4分の3は埋め尽くされ、隣接している7ホールの来場者も多数が足を止めて立ち見する程となっていた。
     鳴り物入りで登場した「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」のブースのイベント動員人数が200人前後をキープするレベルでとどまっていた所と比較すると、このスプラトゥーンというコンテンツの秘めた力にはまだまだ驚かされるものであった。

     一方、イベント内容に対して苦戦を強いられるように見えたのが、JeSU主催のeSPORTS国際チャレンジカップである。こちらは鉄拳やストリートファイターVなどの対戦ゲームとしてはメジャーなタイトルを中心に、4つのタイトルで合計1500万円の賞金を掛けて闘うものとなっている。
     4ホールの半分に渡ってブースを設営するというのはスプラトゥーンと同じような形となっているものの、集客力ではイベント時に200人プラスαという動員数となっており、大型タイトルをベースとしながらも振るわないものとなってしまった。
     また同じ4ホールにはauひかりブースもあり、そちらでもストリートファイターVの対戦が行われるなど競技種目と一部被ってしまっており、両ブースともに観覧者を取り合ってしまう様な状態となったのは痛手である。

     しかしeスポーツ自体が下火であるのかというと、そういった事は全くない。4ホールにある株式会社サードウェーブによるPC販売事業「ドスパラ」が展開するブランド「GALLERIA」の展示ブースにて関係者に話を伺う事が出来た。
     このドスパラは現在「全国高校eスポーツ選手権」という高校生を対象としたeスポーツ大会の協賛企業として、若年層を中心にeスポーツを浸透させる活動を行っている。
     また自社ブランドであるGALLERIAのパソコンは、今回のeSPORTS国際チャレンジカップの競技用PCとしても採用されている。
     この流れを受けて、ドスパラは今後もeスポーツやVRといったジャンルについて積極的にマーケティングを行っていくという。

     

    * * *

     対戦ゲームという要素自体での客足がそこまで奮っていない様に見えた当イベントであったが、アミューズメント施設向けのタイトルやアーケードゲームが賑わっており、またスプラトゥーンが家族連れも含めてヒットコンテンツとなっている状況を見ると、一概に「対戦ゲームの未来は暗いものである」と言い切ることは出来ない。
     家族もまとめて楽しむゲーム、あるいは多くの人と「盛り上がる」ゲームの在り方が、年を経るごとに少しずつ変質していっているのが見て取れた。

     来年はどういったゲームが主役となり、そして万人に受け入れられるエンターテイメントとなっていくのか。これからも目が離せない流れとなりそうだ。
    (文章・動画・写真:市村龍二)

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