ワシントン・タイムズ・ジャパン

参加者57万人 コミックマーケット95レポート

 2018年12月29日から31日の年末3日間、東京都江東区有明の東京ビックサイトで同人誌即売イベント「コミックマーケット95」が開かれ、来場者数延べ57万人と最高を記録、国内はもとより海外からも参加者が集うなど国際色豊かなイベントとなった。

 同コミックマーケットは世界最大の即売イベントで、主に個人や少人数のグループが製作した個人制作誌「同人誌」を中心に、ユーザー手製の数々の物品を販売するもので、以前から注目を集めていた。主に創作の対象となるのはアニメ・ゲームを元として制作された「二次創作物」と呼ばれるもの。

 また近年では数多くのコスプレイヤーが参加し、アニメやゲームを提供する側の企業も「企業ブース」で展示・販売を行って、ファンには垂涎のイベントだ。コスプレイヤーは台湾や韓国からも来ており、流暢な日本語で来場者とコミュニケーションしていた。

 コスプレイヤー数も男性は3日間累計8151人、女性は1万7809人と女性のコスプレイヤーが圧倒した。

 例年、国際展示場に隣接する東京臨海広域防災公園がコスプレイヤー向けの広場として開放されているが、超満員になる混雑を見せており、参加者らは「今年はとても人が多い」と語っていた。

 コミックマーケットというイベントがもたらす経済効果も無視できない。同人誌や同人グッズの販売にはじまり、会場にとどまらず、東京ビックサイトやその周辺のコンビニ、飲食店、交通機関、宿泊施設などに波及している。3日間で訪れた57万人来場者が1人あたり2万円を使ったとすれば、単純計算で114億円に上ることになる。

 だが、関係者が頭を痛めているのが、東京オリンピック開催に伴う展示場使用不可という制約である。東京ビックサイトがプレスセンターとして使用されるため、多くのイベントが会場変更を余儀なくされているのだ。

 コミックマーケットは初の遠隔会場の設営を予定しており、日程も3日間開催から1日多い4日間開催のスケジュールが組まれている。

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 これまでサブカルチャーとして政府が力を入れてきた施策は数多くあるが、そういった「肩肘張ったモノ」がことごとく失敗を重ねてきた一方で、枠にとらわれず自由な創作の発表の場として開催されてきたコミックマーケットは2018年も大盛況で終えた。

 このシステムにこそ、今後の国家戦略として「アニメ・マンガ・ゲーム」を推していくために必要なものが詰まっているのかもしれない。

(文章と写真:市村龍二)

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