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尽きることがない国産ゲームの“魂” デジゲー博2018レポート

 同人ゲームやインディーゲームの展示会である「デジゲー博2018」が11月4日、東京千代田区の秋葉原UDX内でが開催された。今年で6回目を迎えるデジゲー博は2013年から年1回のペースで開催され、すっかり定着し、2カ所に設けられた会場は来場者でごった返した。

 近年ではこれらの同人ゲーム、インディーゲームを積極的に導入するコンシューマーゲーム機やPCでのゲーム配信サービスなどが規模を拡大しており、それを反映して参加限度の250のサークル(個人、あるいは集団を区分けする単位)が会場にひしめき、開発したゲームの出来映えを競った。
 近年こうしたゲーム開発者が増えた背景には、ゲームの開発ツールとしてUnityなどの開発しやすいツールが普及した影響もあり、雨後の筍のごとく勢力を広げている。

 会場は秋葉原UDX2階のアキバ・スクエアと4階のUDXギャラリーNEXTの2カ所が設けられ、2階では主に同人ゲームに分類される作品が展示された。各参加者はサークルの代表者に質問したり、ゲーム試遊をしたり、サークル同士で交流する様子も見られた。展示されているゲームは玉石混交だが、アイディアがふんだんに散りばめられたものが多く、制作意欲と情熱の高さを伺わせた。
 一方4階の会場ではより大規模かつ商用作品として、今冬リリース予定のゲームが多く展示され、Nintendo Switchで配信予定のゲームタイトルが幾つか見られ、擬似的な仮想現実(VR)を体験できる家庭用スクリーンでゲームを動作させ、よりエンターテイメント性を高める方向性を打ち出した作品なども展示されていた。

 ポスターや関連グッズなどを売り出すブースもあり、ゲームのリリースに対し、より実利的な面から勢いに乗せていきたいという思いが見て取れた。
 またどちらの会場でも最近話題のVR対応のゲームが見られるなど、一概にただ腰を据えて遊ぶだけのゲームではなく、新しい技術も投入した先進的な作品を遊びたいというユーザーの期待に応えるようなサークルもあるようだ。

* * *

 日本国内のゲーム開発事情は決して明るいとは言えず、ゲーム会社では大手クリエイターの退職や高騰する開発費や不採算を理由とした開発の中止、スマートフォンアプリを中心としたよりローコストかつハイリターンな集金性が認められるソーシャルゲームの台頭といった諸々の要素から、日本の家庭用ゲーム市場の存続が危ぶまれている状況にある。

 しかし、デジゲー博では「ゲームを作る」という点において意欲のある製作者が多く集まる。出展サークルの中には企業として現在もテレビゲームを開発している所もあった。
 海外ではゲーム会社が作るゲームもそうだが、インディーゲームとして出された「Minecraft」「Undertale」などのタイトルも爆発的なヒットを飛ばしている。
 テレビゲーム文化を引っ張ってきた日本という土壌でも、大木と草花が共存出来る様なゲーム市場が形成され、これまでの様なテレビゲーム文化の雄としての復活を遂げて欲しいと願わずにはいられない。
(文章・写真:市村龍二)

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