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四国が生んだ「新幹線の父」

愛媛・西条 鉄道歴史パークを訪ねる

 東海道新幹線の建設が閣議決定された1958年12月から間もなく60年を迎える。戦前から新幹線計画を構想し、戦後にその実現を主導した「新幹線の父」、十河信二第4代国鉄総裁の故郷、愛媛県西条市に「鉄道歴史パークinSAIJO」を訪ねた。

 同公園で見逃せないのは、「四国鉄道文化館」。日本を代表する鉄道車両や四国ならではの鉄道文化の歴史がぎっしりと詰まった、鉄道ファン垂涎(すいぜん)の地だ。その入り口に当たる北館の玄関前に十河の胸像が立っている。

 十河は、55年に71歳という高齢で国鉄総裁に就き、事故が多発し信頼を失っていた国鉄の立て直しに当たった。新幹線建設に向けては世界銀行からの借款実現、蒸気機関から主要幹線の電化・ディーゼル化、国鉄財政の黒字化など多くの功績を残した。

 展示車両の目玉はもちろん、64年新幹線開業当時の初代車両である0系だ。展示されているのは、鉄道の本家・英国ヨークにある鉄道博物館の先頭車両と対で走っていた兄弟車両だ。

 また、四国ならではの展示物が多く、今は廃止となった本州と四国を結ぶ「連絡船」、四国88カ所巡りで知られるお遍路さん弁当なども入場客の興味を惹(ひ)くものとなっている。

 西条市は、西日本最高峰で霊山としても知られた「石槌山(1982㍍)」があり、トヨタ・カローラスポーツのCM舞台となった「UFOライン」が通る瓶ヶ森山と並び、名所となっている。同館に隣接する「十河信二記念館」や「観光交流センター」には、西条市初の名誉市民となった十河や、山と海と水に恵まれた観光地としての魅力も紹介されている。

(写真と文、中村健吾)

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