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岐路に立つ日本の原子力

遠藤 哲也

電力安定供給に不可欠 福島事故は避けられた人災

元原子力委員会委員長代理 遠藤 哲也

 日本の原発は今岐路に立っている。極言すれば、このままの状態が続けば自然死する恐れさえある。2011年3月11日の福島第1原発事故以降、世論は厳しく、既存の原発の再稼働は始まったものの(現在は5基が動いている)、その動きは遅々としており、新規建設は見通せない。原発の法定寿命は40年、延長しても60年が限度だから、新規建設がないと今世紀中頃には、日本から原発が消えてしまう。福島事故の後始末も問題山積である。日本は原子力開発の黎明(れいめい)期の1950年代から核燃料サイクル路線を基本方針としてきたが、その主軸である使用済み燃料の再処理と高速増殖炉開発も順調に進んでいない。青森県・六ケ所村の再処理工場の操業は遅れに遅れているし、高速増殖炉「もんじゅ」も廃炉の羽目になった。頼みの綱としていた原発輸出も内憂外患続きで楽観できない。


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