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「信じること」に満ちた現代

加藤 隆

作った人を信用し食事 科学的知見も信頼が根底に

名寄市立大学教授 加藤 隆

 現代は不信の時代だと言われる。ひところまでの日本ならば、隣近所の大人が地域の子どもたちを叱ったり声掛けしたりすることが日常光景だったが、昨今の親は子どもに「知らない人が声を掛けてきたら逃げなさい」と教える。学級の崩壊現象や教師へのクレーム、育児放棄や虐待で養護施設に暮らさざるを得ない子どもたちもまた、その根底には人間への不信が横たわっている。そして、現代社会の不信の最たるものは、宗教への不信ではないだろうか。

 最近のアメリカの調査によると、日本人の57%が無宗教であり、無神論・唯物論を国是とする中国の無宗教52%よりも高いのである。おそらく、無宗教を自負する人々の胸中を察するに、可視化も数値化もできない超越者や人間の霊性を信じることなど、科学的見識から取り残された古臭い教えか妄想に過ぎないのであろう。


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