ワシントン・タイムズ・ジャパン

精神的混乱の病巣をえぐる

加瀬 みき

歯止め失い「同性婚」に

NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之

 家族の縁も切れて一人暮らしをする老若男女や自殺が増えるなど、日本社会を精神的混乱へと蝕んでいる「病巣」を、真剣に抉(えぐ)り出してみたい。私は長年、家庭裁判所の調停委員として、家族との諍(いさか)いから「本当の私を取り戻す」ために離婚を求める女性に多く会ってきた。彼女らは、妻であり母である現実の私の「向こう側」に、「自由な本当の私」があると信じているのだ。『離婚』によって慣わしだの仕来りだのを排除すれば、「元の自分」を取り戻せるというのだ。

 現代の離婚増加の背景には、人間存在をインディビデュアル(individual、これ以上分けられない)として捉える西洋近代の独特の主義・主張がある。本来の自分を取り戻すため家を出て行く戯曲『人形の家』のノーラは、西洋近代の女性の象徴的存在として一世を風靡(ふうび)したことはご存知であろう。


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