ワシントン・タイムズ・ジャパン

ユダヤ人に寛容だったイスラム世界

佐藤 唯行

オスマン帝国が難民厚遇 有能かつ脅威とならない存在

獨協大学教授 佐藤 唯行

 「領内に辿(たど)り着いたユダヤ難民を追い返してはならぬ。彼らを温かく歓迎せよ」。多くの国々がユダヤ難民に門戸を閉ざしていた時、オスマン帝国はこの布告に従って快く彼らを受け入れたのであった。

兵器産業創設で恩返し

 入国を許されたユダヤ人が行った最大の恩返しが兵器産業の創設だった。オスマン帝国軍の装備に火砲が導入されたのは、イベリア半島から逃れ来たユダヤ難民の到着とほぼ時を同じくしていることは軍事史上の事実である。この他に兵站(へいたん)、外交、財政の諸分野で16世紀オスマン帝国はユダヤ人に大きく依存していたのだ。もともと騎馬の軍事集団だったトルコ人は、自分たちが持たぬ優れた能力を持つ亡命ユダヤ人を厚遇・重用したのだ。


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