ワシントン・タイムズ・ジャパン

米国のネット傍受と国際法

小林 宏晨

慣習法化に自制が必要 対テロで国が私人をスパイ

日本大学名誉教授 小林 宏晨

 国家の安全を目的として米国は世界の数百万(あるいは数千万?)の市民を監視している。これは国際法上の重大なエポック転換を意味していないだろうか。何故なら、これまでのスパイ活動は国家機密を対象としていても、人間の私的領域は原則的に対象としていないからである。国際連合だけが、五大常任理事国の合意に基づいて、この活動を停止させる権限を持つ。

国際法の大部分は慣習法から成り立っている。残念なことに、国際法は悪い慣習からも成立することが可能である。例えば米国は、あることを既に長期にわたって行ってきた事実を引き合いに出す。そのあることとは、他の諸国の法秩序の網目を縫って、テロリストを追及し、敵(テロリスト)を、例えば、無人機で殺戮してきたことである。具体的には被疑者を追跡し、拉致し、しかもこのために数百万の民間人のデーター収集を行っている事実である。


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