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現代社会が抱える「故郷喪失」

加藤 隆

東京一極集中で地方疲弊 根源の「存在」見失った現代人

名寄市立大学教授 加藤 隆

 東日本大震災が起きてから数カ月が経ったころ、世界的テノール歌手が日本のステージに立って、唱歌「ふるさと」を情感豊かに歌っているのを目にした。少したどたどしい日本語ではあったが、世代を超えて多くの観客が涙を流していた。唱歌「ふるさと」には、懐かしく美しい故郷をありありと思い起こさせてくれる不思議な力がある。このように、心の拠(よ)り所のような我々の故郷ではあるが、実際には多くの日本人は故郷を離れ、いわば異郷に向かったのも事実なのである。

震災による強制離郷も


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